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上肢の痺れ

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上肢のしびれについて簡単にまとめたものです。

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上肢の痺れ

  1. 1. 屋根瓦塾KYOTO 2019 2019年7月6日(土) 内科座学 “上肢のしびれ” 早わかり診療ポイント 洛和会丸太町病院 大角倫子 京都中部総合医療センター 小森麻衣 京都大学医学部附属病院 吉田常恭 今 す ぐ 使える!!
  2. 2. 末梢神経障害 68.0 % 神経絞扼性障害 49.0 % 代謝性障害 33.0 % 感染, 炎症性 5.9 % 栄養障害, アルコール性 1.7 % 中毒, 薬剤性 1.5 % 遺伝性 0.8 % その他 8.1 % 脊髄障害 17.3 % 中枢神経障害 9.3 % 原因不明 5.4 % 神経内科専門外来1520例 “しびれ”=感覚障害の疫学 JIM vol.16 no9 2006-9 しびれは末梢神経障害が多い!!
  3. 3. 上肢のしびれを来す原因 62.5 % 頚椎症 23.1 % 末梢性多発神経障害 14.7 % 手根管症候群 12.2 % 頸椎脊柱管狭窄症 7.4 % 胸郭出口症候群 2.0 % 頸椎ヘルニア 1.1 % 肘部管症候群 1.0 % 後縦靭帯骨化症 0.8 % ギヨン管症候群 0.2 % 下肢のしびれを来す原因 27.3 % 腰椎脊柱管狭窄症 15.3 % 足根管症候群 4.3 % 腰椎ヘルニア 3.7 % 腰椎症 3.2 % 梨状筋症候群 0.8 % 上下肢の部位別の“しびれ”の原因 Spinal Surgery 30 (2) 202-205. 2016 末梢神経の中でも 上肢のしびれが多い!! しびれ専門外来2121例
  4. 4. 単神経 多発単神経 多発神経 急性 亜急性 慢性 感染症 自己免疫疾患 代謝性疾患… etc 病因による分類 発症様式による分類 障害神経数による分類 大径線維 小径線維 神経の太さによる分類 解剖に立ち戻ってみると理解しやすい!!
  5. 5. 末梢の神経はさらに大径線維, 小径線維に分けられる!! 大脳 視床 脊髄後角 後根神経節 神経終末 神経終末 軸索と髄鞘 後根神経節 三次ニューロン 二次ニューロン 一次ニューロン後角 視床 大脳
  6. 6. 対側半身 障害側半身と 対側頸部以下 障害レベル以下 デルマトーム 限局性障害 手袋靴下型 “しびれ”=感覚障害の分類 末梢神経単神経神経根脊髄脳幹大脳 中枢 末梢
  7. 7. 運動神経 感覚神経 自律神経 種類 有髄 有髄 軽度有髄 無髄 無髄 分類 Aα Aα/β Aδ C C 直径(μm) 15(13~22) 8(8~13) 3(1~4) 0.5(<1) 0.5(0.2~1.0) 機能 筋力 触覚 振動覚 位置覚 冷覚 痛覚 温覚 痛覚 心拍数 血圧 発汗 消化器機能 大径線維 小径線維 感覚神経では触覚/振動覚/位置覚は大径線維, 温痛覚は小径線維!!
  8. 8. チックの既往のある37歳男性. 半年前より両手関節以遠の痺れを自覚していた. 1週間前より歩行困難となったため屋根瓦病院を受診した. 頚部後屈で両上肢, 大腿後部に痺れが走る. Hoffmann反射陽性 症例① 問題:脊髄症と神経根症のどちらが疑わしい?
  9. 9. 脊髄症 神経根症 好発部位 C3/4, C4/5 C7>C6>C8 特徴 上肢症状後, 下肢症状が出現 頚部痛, 肩痛が痺れに先行(7割) 誘発 頚部後屈で痺れが誘発 Spurling test 腱反射 亢進 消失 or 減弱 病的反射 Hoffmann反射陽性(C7以上) 病的反射なし 障害部位 脊髄症 vs 神経根症
  10. 10. 椎間高位 C3/4 C4/5 C5/6 C6/7 脊髄高位 C5 C6 C7 C8 筋力低下 三角筋↓ 上腕二頭筋↓ 上腕三頭筋↓ 指屈筋群↓ 感覚障害 Hoffmann反射 陽性 陽性 陽性 陰性 脊髄症の高位診断 C7以上の脊髄症の診断にはHoffmann反射, 高位診断には感覚障害の範囲が重要!!
  11. 11. Hoffmann反射 Spurling test 頸椎を患側に側後屈した状態で 頭部に上から押すと痺れが出現 第3指を弾くと他の指が屈曲する C7以上の障害で陽性
  12. 12. 椎間高位 C5/6 C6/7 C8/T1 神経根 C6 C7 C8 一番痺れている指 母指 示指, 中指 小指 痺れの部位が腕のデルマトームに一致 指でOKを作った範囲がC6 神経根症の高位診断 高位診断は一番痺れている指で鑑別する!!
  13. 13. Hoffmann反射が陽性であることから頸髄の脊髄症が疑われた. 症例①の続き 問題:障害されているレベルはCの何番?
  14. 14. C3根 C4根 C5根 C6根 C7根 C2 C3 C4 C5 C6 答え:C6の脊髄症 椎骨の高位に対して障害頸髄は1椎体分上方にずれる!!
  15. 15. 対側半身 障害側半身と 対側頸部以下 障害レベル以下 デルマトーム 限局性障害 手袋靴下型 症例① 脊髄症と神経根症の鑑別が問題 末梢神経単神経神経根脊髄脳幹大脳 中枢 末梢
  16. 16. 症例①のポイント 脊髄症はHoffmann反射が陽性となる(C7以上)ことで診断する 高位診断は感覚障害の分布で判断する 神経根症はSpurling testで診断する MRIでは椎体と障害頸髄は1椎体分上方にずれる 高位診断は一番痺れている指で診断する
  17. 17. 特に既往のない60才女性. 半年ほど前から左手のジンジンと した痺れを自覚し, 屋根瓦病院を 受診した. 明け方に目覚めるほど痺れは強く, 手を振ると改善する. 症例②
  18. 18. C6 C7 C8 C6 C7 正中神経 橈骨神経尺骨神経 手関節を超えて前腕まで 手関節皮線より6cmを超えない 神経根症 vs 単神経障害
  19. 19. 手背側の 感覚障害は PIP関節より 近位に及ばない 正中神経 手根管症候群の特徴 Ring-finger splitting 手掌内 感覚障害なし 問題:筋力が低下する ここの筋肉は何??
  20. 20. 母指を垂直にたてて自分の方に力をいれてもらう 検者はその力に抵抗するように力を入れる 答え:短母指外転筋の筋力低下
  21. 21. ①Tinel徴候 ②Phalen徴候 ③Hand diagram 問題:手根管症候群に最も有用な所見は? 手根管部を叩いて, 正中神経 支配域にしびれが走れば陽性 手関節を1分間内側に折り曲げ しびれ感が増加すれば陽性
  22. 22. 感度25% 特異度67% Gerr et al. 1995年 感度58%, 特異度54% buch-jaegerとfoucher 1994年 感度64% 特異度73% JAMA. 2000 Jun 21;283(23):3110-7 答え:Hand diagram ①Tinel徴候 ②Phalen徴候 ③Hand diagram 手根管部を叩いて, 正中神経 支配域にしびれが走れば陽性 手関節を1分間内側に折り曲げ しびれ感が増加すれば陽性
  23. 23. 対側半身 障害側半身と 対側頸部以下 障害レベル以下 デルマトーム 限局性障害 手袋靴下型 症例② 神経根症と単神経麻痺の鑑別が問題 末梢神経単神経神経根脊髄脳幹大脳 中枢 末梢
  24. 24. 症例②のポイント 神経根症は痺れの範囲が手関節を超えるが, 単神経麻痺は超えない 単神経麻痺では手掌内の感覚障害は起こりにくい 手根管症候群の4大特徴は ①Ring-finger splitting, ②手掌内の感覚障害なし, ③手背の感覚障害がPIP関節以遠, ④短母指外転筋の筋力低下 手根管症候群を疑う患者ではHand diagramを描いてもらう
  25. 25. 独居の75歳男性. 2か月前から両足関節以遠のしびれを自覚し始めた. 徐々に下腿までしびれが進行した. 1か月前から両手もしびれるようになった. 焼けるような痛みに変わったため病院を受診した. 症例③
  26. 26. 問題:このパターンの神経障害は? 対称性の神経障害は多発神経障害を疑う!! 答え:多発神経障害
  27. 27. 多発神経障害の特徴 頻度が高い!! 一般人口の2-3%, 55歳以上では8%以上の有病率 両下腿つま先から発症する!! 軸索の長い神経ほど傷害されやすく, 下腿から発症する 上肢は下腿のしびれが膝に達してから起こる 大径線維と小径線維ニューロパチーに分ける!! 大径線維は触覚/振動覚/位置覚を, 小径線維は温痛覚を司る!!
  28. 28. 運動神経 感覚神経 自律神経 種類 有髄 有髄 軽度有髄 無髄 無髄 分類 Aα Aα/β Aδ C C 直径(μm) 15(13~22) 8(8~13) 3(1~4) 0.5(<1) 0.5(0.2~1.0) 機能 筋力 触覚 振動覚 位置覚 冷覚 痛覚 温覚 痛覚 心拍数 血圧 発汗 消化器機能 サイズ 大径線維 小径線維
  29. 29. 症例の経過 神経伝導検査を実施したが, 異常なし… 問題:何を疑う?? 両足関節以遠に痛覚過敏あり 振動覚低下なし 足背動脈は触知良好 膝蓋腱・アキレス腱反射は正常
  30. 30. 大径線維(Aβ) 小径線維(Aδ, C) 腱反射 減弱 正常 筋力 低下 正常 位置覚・振動覚 低下 正常 温度覚 正常 低下 痛覚過敏 なし あり 自律神経障害 なし あり 神経伝導検査 軸索障害 or 脱髄 正常 答え:小径線維ニューロパチー 小径線維ニューロパチーは神経伝導検査で異常所見が出ない!!
  31. 31. 多発神経障害のアルゴリズム 多発神経障害を疑う分布 大径線維か小径線維か 神経伝導検査 大径線維ニューロパチー 小径線維ニューロパチー 正常軸索障害 or 脱髄所見
  32. 32. 問題:多発神経障害の多い原因は?
  33. 33. 疾患 障害パターン 免疫疾患 ギランバレー症候群 脱髄 慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー 脱髄 遺伝性疾患 Charcot-Marie-Tooth病(Type1) 脱髄 Charcot-Marie-Tooth病(Type1) 軸索 家族性アミロイドポリニューロパチー 軸索 栄養・代謝性疾患 糖尿病 混合 尿毒症 軸索 ビタミンB6欠乏症 軸索 ビタミンB12欠乏症 軸索 アルコール 軸索 肝疾患 混合 甲状腺機能低下症 軸索 血液疾患 MGUS(IgM) 脱髄 MGUS(IgG/IgA) 混合 多発性骨髄腫 混合 形質細胞腫 脱髄 原発性アミロイドーシス 軸索 クリオグロブリン血症 軸索 悪性リンパ腫 混合 疾患 障害パターン 感染症 HIV感染症 軸索 ライム病 軸索 梅毒 軸索 ジフテリア 軸索 破傷風 軸索 ダニ麻痺症 軸索 中毒性 ヒ素 軸索 水銀 軸索 無機鉛 軸索 有機リン 軸索 その他 傍腫瘍性ニューロパチー 軸索 Critical illness polyneuropathy 軸索 ポルフィリン症 軸索 疾患 障害パターン 薬剤性 アミオダロン 混合 イソニアジド 軸索 クロロキン 脱髄 ジゴキシン 軸索 スタチン 軸索 ニトロフラントイン 軸索 ヒドラジン 軸索 ピリドキシン 軸索 ビンクリスチン 軸索 フェニトイン 軸索 プロカインアミド 脱髄 ヘロイン 軸索 ミソプロストール 軸索 メトロニダゾール 軸索 リチウム 軸索 多発神経障害の原因は100種類以上…
  34. 34. 代謝性疾患 糖尿病, 耐糖能異常, 慢性高血糖の急激な補正 甲状腺機能低下症 高トリグリセリド血症 尿毒症 ビタミン欠乏症 ビタミンB12欠乏 毒物またはビタミン過剰 アルコール ボツリヌス毒素 抗HIV薬 化学療法 有機溶剤 重金属(タリウム, 鉛) 薬物 ピリドキシン(VitB6)過剰症 スタチン フレカイニド メトロニダゾール ニトロフラントイン TNFα阻害薬 感染症 HBV HCV HIV インフルエンザ らい病 重症敗血症, 敗血症性ショック, Clitical illness EBV HSV マイコプラズマ 風疹 梅毒 狂犬病 水痘 ライム病 免疫疾患 自己免疫性自律神経節症 セリアック病 ギランバレー症候群 モノクローナルガンマパチー 原発性アミロイドーシス 傍腫瘍症候群 サルコイドーシス 強皮症 シェーグレン症候群 全身性エリテマトーデス 血管炎 遺伝性疾患 家族性アミロイドポリニューロパチー 遺伝性感覚自律神経ニューロパチー ファブリー病 COL6A5遺伝子変異(電位依存性Naチャネル) ポンぺ病 特発性小径線維ニューロパチー 小径線維ニューロパチーの原因も山ほど…
  35. 35. 頻度が高いもの 急性発症するもの 糖尿病 アルコール性 ビタミンB群欠乏症 血管炎 ギランバレー症候群 ビタミンB1/B12欠乏症 悪性腫瘍による末梢神経障害 薬剤性 多発神経障害の鑑別 頻度が高いものと急性発症するものだけ覚えるべし!!
  36. 36. 問題:多発神経障害の多い原因は? 糖尿病 答え:アルコール ビタミンB群欠乏
  37. 37. 対側半身 障害側半身と 対側頸部以下 障害レベル以下 デルマトーム 限局性障害 手袋靴下型 症例③ 多発神経障害の考え方 末梢神経単神経神経根脊髄脳幹大脳 中枢 末梢
  38. 38. 症例③のポイント 手袋靴下型神経障害は多発神経障害を疑う 多発神経障害は大径線維障害と小径線維障害に分ける 多発神経障害は, 頻度が高いもの, 急性発症するものを覚える 小径線維障害は神経伝導検査が正常である 多発神経障害は下腿つま先から始まる
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上肢のしびれについて簡単にまとめたものです。

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