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エンタープライズ、アーキテクチャ、アジャイルのこれから
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Yusuke Suzuki
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2019/6/22-23に開催されたDevLOVE Xでの講演「エンタープライズ、アーキテクチャ、アジャイルのこれから」の資料です。
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エンタープライズ、アーキテクチャ、アジャイルのこれから
1.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. エンタープライズ、 アーキテクチャ、 アジャイルのこれから 2019/6/23 グロース・アーキテクチャ&チームス株式会社 代表取締役 鈴木 雄介 #devlovexC
2.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 自己紹介 • 鈴木雄介 –Graat(グラーツ) » グロース・アーキテクチャ&チームス株式会社 » 代表取締役 社長 » http://www.graat.co.jp/ –日本Javaユーザーグループ » CCC運営委員長(初代) –SNS » @yusuke_arclamp » http://arclamp.hatenablog.com/ 1 NEW
3.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. アジェンダ • この10年 • これからの未来 • これからのアーキテクチャ • これからのアジャイル • さいごに 2
4.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. この10年 3
5.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 10年前… • 日経SYSTEMS 2009年2月号 –特集1「10年後も通用するスキル」 » 今後重要なのは「ユーザーにサービスとしてどのような価 値を提供するのか」という視点だ。この視点で優れた提案 ができるITエンジニアこそ,ユーザーから支持されるよう になるだろう。 » 10年後<中略>クラウド・プラットフォームを利用したり, 他人が開発したサービスを組み合わたりして,ユーザーの 求めるサービスを作っていくようになる » よいサービスを提供するためには、常に改善をしていかな くてはいけない。 4
6.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 10年前… • JJUG CCC 2009 Fall –クラウドを超えた先の企業システム像 » システム統合パターンの整理 ▸ Enterprise Integration Patterns大事 » コンテナ型アーキテクチャの導入 ▸ ガジェット型の企業アプリケーション » インターフェースによる分業 ▸ APIを通じて分業し、個別に最適な道具を選ぶ 5https://www.slideshare.net/yusuke/20091008-jjug-ccc
7.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 10年前… • ソフトウェアアーキテク トが知るべき97のこと » アーキテクトはシステムをデ ザインする前に、コミュニケ ーションについて考えなくて はいけません。<中略>どん な人たちが、どんな目的で、 どんなコミュニケーションを しているのかを知るのです。 » ユーザーと呼ばれる存在のい ない、コミュニケーションの 総体をデザインする 6 2009/10/5 https://ソフトウェアアーキテクトが知るべき97のこと.com/エッセイ/システム ではなく-コミュニケーションをデザインせよ
8.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 10年前… • ITアーキテクト 最終号 –これからのITアーキテクト /開発者のあり方 » システムの価値は本来、「社 会におけるユーザーの価値を どれだけ高めたか」によって 測られるべき » ITアーキテクトは、システム の外側へ、システムが置かれ た環境へと目を向ける必要が ある 7
9.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 10年前… • (続き) » ITアーキテクトは開発者だけではなく、ユーザー、経営者 、さらには取引先や消費者など、システムの外側にいる専 門家たちを相手にする。 » そして、彼らの価値観を調整することで、初めて真に良い システムを設計することができる。 » 「システムがどのような環境で使われるのか。そして、シ ステムが何をもたらし、何を変えていくのか」ーーこの視 点を持つことが、これからの時代に必要なことなのだ。 8
10.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 10年前… • DevLOVE2009 –「開発を愛する僕らが目を向けるべき、ソフトウェ ア以外に大事な5つ4つの事」 9https://www.slideshare.net/yusuke/devlove2009-4
11.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 余談:JJUGの6年 →会長退任 • 方針:金は調達するから、あとは好きにして • JJUG CCC –1000名以上、20代~30代:70%、初参加:30% –海外スピーカーセッション:10枠/57枠 10
12.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. この10年 • 取り組んできたこと 11 ユーザー 企画 実装 運用 アーキテクチャ アジャイル
13.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. これからの未来 12
14.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 2040年問題 • わりと確定した未来 –2025年以降は「現役世代の 急減」にシフト » 団塊ジュニアが65歳以上に –課題 » 社会保障の維持 » 社会インフラの老朽化 » 労働力不足 » 地方の低密度化 13 今後の社会保障改革について https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000474989.pdf 自治体戦略2040構想研究会 http://www.soumu.go.jp/main_content/000562105.pdf
15.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 14 あなたの20年後は? https://www.flickr.com/photos/stephenliveshere/1528409572/
16.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 2040年問題 • ITに対する期待感は強い –医療・福祉サービス改革 » オンライン資格確認(マイナンバーカードが健康保険証) » PHRの構築 –保健医療分野におけるAI活用推進 –介護ロボット/センサー導入、介護情報の連携・活用 –保育園等におけるICT化推進事業 –地域医療構想 –オンライン診療… 15 社会保障ワーキング・グループ 会議資料 https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/301112/shiryou1-2.pdf
17.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 16 僕のやりたいこと: いま社会を支えている企業を変革する https://www.flickr.com/photos/osamukaneko/6305736274/
18.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. エンタープライズ • 「いま社会を支えている企業を変革する」 –存続している企業は社会から求められている企業 –いわゆるエンタープライズ領域 –残念ながらITを活用しきれていない –彼らが変わるのが、一番影響力がある • 10年以内に変革が必要 –20年後に間に合うためには10年以内 17
19.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. エンタープライズの可能性と課題 • 社会を支えている企業には変革する力がある –経営者は気付いている –現場に優秀な人材は多い –まだ、お金も時間もある • 具体的に何をしたらいいかは分からない? –だから、やりながら学んだらいい –多少の失敗を許容することはできる » ていうか、どうせ失敗しているわけだし 18
20.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 19 課題:「既存」を超える 既存の規則、組織、文化が変革の壁となる
21.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 「既存」を超える • 「既存」を変えるのは困難 –組織全体の慣性にあらがうのはつらい –というか、そもそも慣性だと気付かない • 新しい手法が既存の概念で理解してしまう –言葉を付け替えただけで何も変わらない –やれても「部門内の最適化」に終始 • 既存の敬意を持ちながら組織全体を変える 20
22.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. これからのアーキテクチャ 21
23.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. これからのアーキテクチャ • 一括再構築禁止 • Pub/Sub • 適切な標準化 • 運用のセルフサービス化 22
24.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 一括再構築禁止 • 今のシステムは複雑で 大きすぎる –一括再構築の現実味はな くなっていく • マイクロサービス化 –段階的な再構築 –ストラングラーパターン –レベル0から始める » 時間をかけてチームとして のレベルを上げる 23 https://www.flickr.com/photos/17674930@N07/39039463314/i
25.
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& Teams, Inc. All rights reserved. Pub/Sub • 拡張性の確保 –イベントに注目する » データの状態ではなく変化 » イベントへの対応を拡張可 能にしておく –もちろん課題もある » イベントと結果が疎結合 » データの不整合 –今後はReactive » どこが人間の限界か… 24https://www.flickr.com/photos/legin101/6405770209/
26.
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& Teams, Inc. All rights reserved. 適切な標準化 • 企業には標準化が必要 –長期的な保守性の確保 –MSAの揺り戻し… • 制約ではなく基盤 –基盤通りにやればロジッ クに集中できる –基盤自体もアップデート 25https://www.flickr.com/photos/psd/60375301/
27.
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& Teams, Inc. All rights reserved. 運用基盤 運用のセルフサービス化 • 開発者はアプリではなくサービスを開発する –運用作業の自動化を通じて、開発者が自力で運用を 行えるようにする取組み ≒ DevOps –NoOps:運用部門の作業は無くしてもらう –CI/CD:リリース判定の自動化=テストの自動化 –汎用化のためのContainer → K8s 26 開発 部門 運用 部門 アプリ サービス 開発 部門 サービスアプリ DevOpsチーム
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& Teams, Inc. All rights reserved. 余談:Javaでいいんですよ • Javaはオープンで無償利用が可能です • 起動が早くなります –GraalVM » Java言語でゼロから書き直したJVM » AOTビルドでネイティブイメージ生成可能 –Micronaut » 注目のアプリケーションフレームワーク » コンパイル時のDI/AOP解決 • ますますDevOpsが重要になる 27
29.
Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. これからのアジャイル 28
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Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. これからのアジャイル • リードタイムを計る • 部門を超えて話し合う • 全部門のリズムを合わせる • ストーリーを重視 29
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& Teams, Inc. All rights reserved. リードタイムを計る • 企画~リリースまでの時間を重視する –調整/待ちをゼロにすればいい –アジャイルは「電車」 » 定期的な開発実施にビジネス側が合わせるほうが効率的 » 運行計画だけ承認し、誰が乗るかは乗車前に決める » 次がある安心感:曖昧な要件は次の電車に回ってもらう » ビジネス部門が直接関わればいい=企画部門いらない 30 企画 立案 概算 見積 稟議 決裁 詳細 見積 要員 計画 実装 &テスト システム テスト 品質 検査 リリース 作業 受入 テスト
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& Teams, Inc. All rights reserved. 部門を超えて話し合う 31 バリューストリームマッピング
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Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 全部門のリズム • 部門横断な要件は困難 –複雑で広範囲な要件をPO だけで判断するのは困難 –SoR+SoEで価値が出る • 全部門のリズムを合わ せる –推奨:四半期リリース –全体でアジャイル » 個別はなんでもいい 32https://www.flickr.com/photos/geoftheref/279567717/
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Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. ストーリーを重視 • 価値はストーリーで –機能で語らない » もっともシンプルなストー リーから拡げていく –ユニバーサル設計禁止 » 誰でも使いやすいものは、 誰にとっても使いにくい » 最初のファンを見つける 33https://www.flickr.com/photos/markmarkmark/1388768114/
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& Teams, Inc. All rights reserved. さいごに 34
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Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 35 白馬の王子も銀の弾丸もない https://www.flickr.com/photos/hellie55/3296714569/ https://www.flickr.com/photos/pamwood707/5833028607/ 自分の頭で考えろ
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Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 36 いま、小さなことを多く積み重ねることが、 とんでもないところへ行くただひとつの道 なんだなというふうに感じています https://www.flickr.com/photos/russwalker/4713100247/
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Copyright© Growth Architectures
& Teams, Inc. All rights reserved. 37 未来のために、我々には いま、やれることがある https://www.flickr.com/photos/olivireland/16448886959/
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