産婦人科コクシ必勝編
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産婦人科の重点領域の紹介です ＊あくまで柴田の個人的見解です。
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産婦人科コクシ必勝編
- 2. の れ本日 流 1. コクシ産婦人科 これだけは～ 編～ 2. 休憩 3. 初期研修～産婦人科救急 4. へアドバイス学生・研修医 メンターを そう探
- 3. Caution 注意 本編はあくまで卒後 7 年目の 個人的な見解に基いて作成されています
- 5. コクシ コ ク シ
- 6. 1. 性感染症 ＊クラミジア (+ 梅毒 ) 2. 更年期障害 ＊ホルモン補充療法 3. 不妊症 ＊検査と OHSS 婦人科コクシこれだけは ＊ OHSS ：卵巣過剰刺激症候群
- 7. 1. 母子感染症 2. 妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病 3. 産後トラブル ＊乳腺炎・産後うつ病 産科コクシこれだけは
- 10. 106 回 クラミジア感染症が原因となるものは ？ 1.不妊症 2.子宮頸がん → HPV16/18 型 3.骨盤腹膜炎 4.子宮内膜症 →月経困難症の原因 5.尖形コンジローマ → HPV 6/11 型
- 11. クラミジア感染症 • 原因：細胞内寄生菌 • 潜伏期間：１～ 3 週間 • 症状：無症状が多い →帯下の増加、腹痛 • 将来： 不妊症、骨盤腹膜炎、新生児結 膜炎 • 治療：テトラサイクリン系・マクロライ ド系
- 12. 梅毒 厚生労働省 HP
- 13. 梅毒 • 細胞内寄生菌 • 症状：１～２ヶ月後に発症 →下疳 ( 潰瘍 ) 、発疹、神経、心 血管系 • 将来：神経梅毒 経胎盤感染→先天性梅毒 • 治療：ペニシリン系抗生剤
- 14. 1. 性感染症 ＊クラミジア (+ 梅毒 ) 2. 更年期障害 ＊ホルモン補充療法 3. 不妊症 ＊検査と OHSS 婦人科コクシこれだけは ＊ OHSS ：卵巣過剰刺激症候群
- 15. 106 回 51 才女性 不正性器出血、のぼせ 約 1 年前から月経が不規則になりその後、 のぼせと発汗が頻繁に起こるようになっ た 3 日前に不正性器出血を認めたため来院 Q1 ．検査で有用なホルモンはどれか ( ２つ ) プロラクチン、プロゲステロン、テストステ ロン
- 17. 106 回 51 才女性 不正性器出血、のぼせ 約 1 年前から月経が不規則になりその後、 のぼせと発汗が頻繁に起こるようになっ た 3 日前に不正性器出血を認めたため来院 Q1 ．検査で有用なホルモンはどれか ( ２つ ) プロラクチン、プロゲステロン、テストステ ロン
- 18. 更年期障害 • 50 才前後にエストロゲンが低下し症状が 出る ◆ 症状 １．月経不順 ２．のぼせ、ほてり ３．動悸、いらいら ４．動脈硬化、高脂血症、骨粗しょう症 ◆ 検査：エストロゲン↓ (LH 、 FSH↑)
- 19. ホルモン補充療法 ◆ 更年期障害の治療 エストロゲンとプロゲステロンを補う ◆ 禁忌に注意！ １．乳がん・子宮体がん 2 ．タバコと血栓は注意 → 使えない方には漢方を ◆ 骨粗しょう症リスク↓
- 20. 1. 性感染症 ＊クラミジア (+ 梅毒 ) 2. 更年期障害 ＊ホルモン補充療法 3. 不妊症 ＊検査と OHSS 婦人科コクシこれだけは ＊ OHSS ：卵巣過剰刺激症候群
- 21. 99 回 30 才女性 挙児希望 26 才で結婚し避妊していなかったが妊娠に至らずクリニックを受診 月経周期異常し。 月経痛なし。 基礎体温は２相性 夫の精液： 量 2.5ml 濃度 8x10^6/ml 運動率 55% 奇形率 15% Q1 ． 不妊の原因として考えられるものは何か Q2 ． この女性に必要な検査は何か
- 22. 不妊症の原因と検査 原因 精子 卵巣 卵管 子宮 頸管 頻度 40 ～ 50 20 ～ 30 30 ～ 40 10 10 検査 精子 基礎体温 ホルモン 卵管造影 腹腔鏡 卵管造影 腹腔鏡 頸管粘液 http://www.reproduction.shinyuri-hospital.com/sterility/04genin.html
- 23. 26 才で結婚し避妊していなかったが妊娠に至らずクリニックを受診 月経周期異常し。 月経痛なし。 基礎体温は２相性 夫の精液： 量 2.5ml 濃度 8x10^6/ml 運動率 55% 奇形率 15% Q1 ． 不妊の原因として考えられるものは何か → 乏精子症、両側卵管水腫 ◆ 精液基準値（ WHO 2010 年） 精液量 ― 1.5ml 以上 精子濃度 ― 1ml 中に 1,500 万以上 運動率 ― 40 ％以上 奇形数 ― 96 ％未満 Q2 ． この女性に必要な検査は何か →クラミジア検査、腹腔鏡検査
- 24. 不妊症 • 夫婦が 1 年間性行為して子供ができない http://ivf-asada.jp/hunin/huninsyou.html
- 25. 104 回 22 才女性 腹部膨満 ゴナドトロピン療法にて不妊治療中の女性 2 日前からの腹部膨満、嘔気、尿量低下に て来院した。治療として適切なものはどれ か？ 104 回を柴田改変 写真 http://www.kojimalc.jp/cure/cure-ohss.htm ・輸液 ・ドパミン投与 ・利尿薬 ・ステロイド投与 ・ｈ CG 投与
- 26. OHSS ：卵巣過剰刺激症候群 • 不妊治療中に起こりやすい hCG→ エストロゲン過剰 →卵巣腫大 →血管から腹水 ・胸水へ ・症状：腹部膨満、腹水、乏尿、嘔吐 ・治療 1. 安静・輸液 2 ．アルブミン 3. 低用量ドーパミン
- 27. ゴナドトロピン療法にて不妊治療中の女性 2 日前からの腹部膨満、嘔気、尿量低下に て来院した。治療として適切なものはどれ か？ 104 回を柴田改変 写真 http://www.kojimalc.jp/cure/cure-ohss.htm ・輸液 ・ドパミン投与 ・利尿薬 →禁忌 ・ステロイド投与 →意味なし ・ｈ CG 投与 →禁忌
- 28. 1. 性感染症 ＊クラミジア (+ 梅毒 ) 2. 更年期障害 ＊ホルモン補充療法 3. 不妊症 ＊検査と OHSS 婦人科コクシこれだけは ＊ OHSS ：卵巣過剰刺激症候群
- 29. 次は産科の「これだけは」 質問？
- 30. 1. 母子感染症 2. 妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病 3. 産後トラブル ＊乳腺炎・産後うつ病 産科コクシこれだけは
- 31. 93 回 25 才 女性 妊娠中の発熱 • 妊娠 15 週の女性が発熱で来院した。 • 顔全体に発疹を認め、耳後部リンパ節腫大あり 。 風疹 HI 抗体 8 倍 Q1 適切なものはどれか？ ・風疹ワクチンの接種 ・風疹抗体の採血 ・人工妊娠中絶 ・保健所への届け出 ・免疫グロブリン投与
- 32. 先天性風疹症候群 妊娠 11 週ごろ：約 90 ％で発症 ・心奇形 ・白内障 ・難聴 ◆ 風疹抗体 １６倍以下 免疫が無い→感染リスクあり
- 33. • 妊娠 15 週の女性が発熱で来院した。 • 顔全体に発疹を認め、耳後部リンパ節腫大あり 。 風疹 HI 抗体 8 倍 Q1 適切なものはどれか？ ・風疹ワクチンの接種 → 禁忌 ・風疹抗体の採血 → 2 週間後 に ・人工妊娠中絶 → 禁忌 ・保健所への届け出 → 確定後に 妊娠中の風疹疑い
- 34. 100 回 33 才 妊娠 32 週 G2P2 性器出血、お腹 の張り • 高血圧のため紹介状を持って来院。 • 血圧 164/96mmHg, 尿タンパク (1 ＋ ) • 胎児推定体重 1500g • 内診：子宮口 2cm 開大 Q1 ．今後の対応は？ A. 経過観察 B. リトドリン C. 帝王切開術 D. オキシトシン E. ACE 阻害剤 柴田改変
- 35. 妊娠高血圧症候群 • 定義：妊娠 20 週～産後 12 週の高血圧・蛋白尿 • 治療 1. 分娩 2. 降圧薬：メチルドーパ・ヒドララジン ・合併症 ・子宮内胎児発育不全 ・ HEELP 症候群 ・子癇 ＊マグネシウムで予防 ・常位胎盤早期剥離
- 36. 33 才 妊娠 32 週 G2P2 性器出血、お腹の張り 高血圧のため紹介状を持って来院。 •血圧 164/96mmHg, 尿タンパク (1 ＋ ) ← 重症 •胎児推定体重 1500g ← 子宮内胎児発育不 全 •内診：子宮口 2cm 開大 ← 分娩へ進んでい る Q1 ．今後の対応は？ A. 経過観察 → 重症なので分娩が 必要 B. リトドリン → 子宮収縮を止め る薬 柴田改変
- 37. 107 回 30 才 妊娠 28 週 腹部膨満 感 • 仕事が忙しく妊婦健診を受けていなかった。 • 3 週間前から腹部膨満感があり受診。 • 身長 157cm 体重 60kg( 非妊娠時 45.5kg) • 尿糖 2 ＋ 随時血糖 110mg/dL • 子宮頸管超は 40mm 胎児心拍異状なし Q1. 診断に必要な検査は何か A. MRI B. 心エコー C. 膣分泌液検査 D. 経口グルコース負荷試験 E. 胎児心拍モニ ター
- 38. 妊娠糖尿病 • 妊娠したことにより糖尿病になってしまった状 態 • 治療 食事 → インスリン ＊内服薬は禁忌 • 合併症 胎児：心奇形、巨大児、低血糖 母 ：早産、羊水過多、難産 【糖負荷試験】 空腹時＞ 92mg/dL 1 時間値＞ 180 2 時間値＞ 153
- 39. 30 才 妊娠 28 週 腹部膨満感 •仕事が忙しく妊婦健診を受けていなかった。 •3 週間前から腹部膨満感があり受診。 •身長 157cm 体重 60kg( 非妊娠時 45.5kg) •尿糖 2 ＋ 随時血糖 110mg/dL •子宮頸管超は 40mm 胎児心拍異状なし Q1. 診断に必要な検査は何か A. MRI B. 心エコー C. 膣分泌液検査 D. 経口グルコース負荷試験 → 妊娠糖尿 病
- 40. 108 回 34 才 産後 4 日目（入院中 ） • 授乳がうまくできず落ち込んでいる • 授乳中に下腹部痛がある • 乳房は緊満し、クスコ診察で赤色悪露を認める • 双合診で新生児大の子宮を認める Q ：褥婦への説明で正しいものはどれか １．乳汁の色はこれから黄色くなります ２．赤いおりものは今後１ヶ月間続きます ３．子宮はほぼ妊娠前の大きさに戻っています ４．下腹部の痛みは今後強くなることはありません ５．産後に気分が一時的に沈むことはよく起こります
- 41. マタニティブルー ズ 産褥うつ 病 時期 産後３～１０日 産後１ヶ月以 内 状態 一過性 徐々に悪化 経過 自然に改善 治療が必要 産後うつ
- 42. 34 才 産後 4 日目（入院中） •授乳がうまくできず落ち込んでいる •授乳中に下腹部痛がある •乳房は緊満し、クスコ診察で赤色悪露を認める •双合診で新生児大の子宮を認める Q ：褥婦への説明で正しいものはどれか １．乳汁の色はこれから黄色くなります → 白くなる ２．赤いおりものは今後１ヶ月間続きます → 褐 色へ ３．子宮はほぼ妊娠前の大きさに戻っています →６週 かかる ４．下腹部の痛みは今後強くなることはありません→ あ る
- 43. 1. 母子感染症 2. 妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病 3. 産後トラブル ＊乳腺炎・産後うつ病 産科コクシこれだけは
- 44. 質問？
- 45. 【婦人科】 1. 性感染症 ＊クラミジア (+ 梅毒 ) 2. 更年期障害 ＊ホルモン補充療法 3. 不妊症 ＊検査と OHSS 【産科】 1. 母子感染症 2. 妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病 3. 産後トラブル ＊乳腺炎・産後うつ病 本日のまとめ。 ＊ OHSS ：卵巣過剰刺激症候群