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臨床研修 第一歩
∼電解質と血糖異常のEssential minimum∼
ERにおける電解質補正のEssence
電解質異常
低NA血症の分類
低Na血症
偽性
増加
正常
減少
体液量
いわゆる、 水
(低張性)脱水
=
=
低NA血症の原因
低Na血症 体液過剰
体液正常
体液減少
+
低Na血症
低Na血症
+
+
→ 心不全、腎不全、肝不全
→
嘔吐・下痢・熱傷
腎疾患、利尿剤
一次性副腎不全
→
SIADH、甲状腺機能低下症
心因性多飲症、運動関連性
二次性...
低NA血症の治療
低Na血症 体液過剰
体液正常
体液減少
+
低Na血症
低Na血症
+
+
→ 利尿薬など
→ 細胞外液補充など
→ 病態によって異なる
*Na 125 mEq/L以下では0.5mEq/L/hrで補正
高NA血症の概略
高Na血症は、ほぼ例外なく体液減少を伴う

 →高張性脱水とほぼ同意義

 →循環血漿量減少性ショックの合併を評価
殆どが水分摂取障害(+浸透圧性利尿)

 →尿浸透圧700mOsm/Lを超えるか
稀に「内分泌障害」「塩分摂取...
高NA血症の分類
高Na血症
水分摂取障害
水分摂取障害
+
自由水排泄過多
尿浸透圧>700mOsm/L
尿浸透圧<700mOsm/L
いわゆる、尿崩症=
*HHS合併を考慮
ただの高張性脱水=
高NA血症治療は脱水治療に準ずる
ショック
高Na血症
+
±
細胞外液
20ml/kg
細胞外液
500-1,000ml
循環動態
安定
ポンピング
点滴全開
維持輸液−
5%ブドウ糖液
(+細胞外液)
高K血症の初動
内科的Emergency!初動は丸暗記する!!
心電図を確認(ECG変化ないなら偽物かも)

 →テント状T波、P波消失、Wide QRS出現
ジギタリス中毒の可能性を考慮
本物だったら直ちに補正!(重症例は透析室に一報)
高K血症のERでの治療例
K freeの輸液に変更する
カルチコール2A(=20mL)を5分かけて静注
ヒューマリンR 0.4mL+50%ブドウ糖液40mL(インスリン1
単位/mL)を5分かけて静注
体液量が許せばラシックス 1Aを静注
ジギタリス内服中なら…
K freeの輸液に変更する
カルチコール1A+生食100mLを20分以上で点滴
ヒューマリンR 0.4mL+50%ブドウ糖液40mL(インスリン1
単位/mL)を5分かけて静注
体液量が許せばラシックス 1Aを静注
ジギタリス中毒なら…
K freeの輸液に変更する
硫酸マグネシウム50%5mL+生食100mLを20分以上で点滴
ヒューマリンR 0.4mL+50%ブドウ糖液40mL(インスリン1
単位/mL)を5分かけて静注
体液量が許せばラシックス 1A...
高K血症治療のPITFALL
生食負荷=濾過量↑
利尿薬=再吸収↓
体外排泄 体内移動
生食負荷=希釈
GI=分布変化
低K血症の概要
中等症以上では経静脈的補正も考慮
血中K濃度<3.0mEq/L
心電図を確認(ECG変化ないなら待てる)

 →T波の平定化、ST低下、U波顕在化
ジギタリス中毒合併の可能性を考慮
補正:生食 or 5%ブドウ糖液500mL+塩...
高CA血症
PTH分泌亢進を第一に評価する

 →PTH亢進=副甲状腺機能亢進症
悪性腫瘍合併を次に評価する

 →悪性腫瘍(+):PTHrP評価

 →悪性腫瘍(ー):腎性・甲状腺機能亢進症・肉芽種 etc…
治療:腎排泄促進:生食負荷、ルー...
ERにおける血糖補正のEssence
血糖異常
低血糖は致死的状態!
Whipple triad:症候性低血糖(Insulinomaの古典的三徴)
1. 低血糖症状:空腹感、冷汗、手指振戦、意識障害
2. 有症状時の低血糖の証明(BS<80mg/dL)
3. 血糖補正による症状改善
補正例:...
低血糖の原因検索と対応
経過観察入院を前提に、以下の原因を検索

 Alcohol(肝障害/栄養障害)

 Bacteremia(菌血症→敗血症)

 Children(ケトン性低血糖症など)

 Drug(薬剤性:糖尿病用薬+α)

 End...
高血糖状態の評価視点
糖尿病性
ケトアシドーシス
(DKA)
高血糖性
高浸透圧昏睡
(HHS)
糖尿病
浸透圧 酸塩基平衡
血漿浸透圧は生化学(茶スピッツ)で測定できる
血漿浸透圧は以下で計算できる(ほぼNaで決まる)
浸透圧ギャップ(OG)開大は他の浸透圧物質を示唆する

 →OG基準値:0∼10mOsm/kg・H2O 

 →エタノール、グリセオールなど
浸透圧...
酸塩基平衡の視点
酸塩基平衡的な血液ガス分析の評価
pHを確認(アルカレミア/アシデミア)
PaCO2/HCO3を確認(呼吸性/代謝性要因を評価)
Lactate/Anion Gapを確認(代謝性要因の鑑別)

 →Anion Gap=Na+−...
ANION GAPの開大
ANION GAP開大 ANION GAP正常
ケトーシス
高乳酸血症
サリチル酸中毒
メタノール中毒
エチレングリコール中毒
飢餓状態
尿毒症、高アルブミン血症
低Ca血症、低Mg血症
アジソン病
尿細管アシドーシス...
高血糖状態を俯瞰する
高血糖状態
(300mg/dL∼)
高血糖状態
(600mg/dL∼)
+
+
AG開大性
代謝性アシドーシス
高浸透圧状態HHS
DKA
両者の合併も考慮!
インスリン補充 脱水治療
誘因検索
HHS/DKAの治療戦略概論
誘因検索=インスリン需要増大/コンプライアンス低下/脱水
脳血管障害・急性心筋 塞・敗血症などの評価
インスリン欠乏補充(K<5.5mEq/Lで補正開始)
ヒューマリンR 0.15単位/kgを急速静注、0.1単位/...
TAKE HOME MESSAGE
低/高Na血症では体液量の評価を行う

 →ショックであれば細胞外液補充!
低/高K血症は心電図の治療と心得る

 →本物だったら、カルチコール+GI療法!
高Ca血症の鑑別はPTH分泌の評価から始まる
HH...
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電解質・血糖の話

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ERで遭遇する電解質の話をまとめました。
異常値が指摘できた瞬間、次に何するか、そう言った躊躇をClear cutに乗り越えていく為のTopicsをまとめました。
当院初期研修医向けのレクチャースライドから引用

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電解質・血糖の話

  1. 1. 臨床研修 第一歩 ∼電解質と血糖異常のEssential minimum∼
  2. 2. ERにおける電解質補正のEssence 電解質異常
  3. 3. 低NA血症の分類 低Na血症 偽性 増加 正常 減少 体液量 いわゆる、 水 (低張性)脱水 = =
  4. 4. 低NA血症の原因 低Na血症 体液過剰 体液正常 体液減少 + 低Na血症 低Na血症 + + → 心不全、腎不全、肝不全 → 嘔吐・下痢・熱傷 腎疾患、利尿剤 一次性副腎不全 → SIADH、甲状腺機能低下症 心因性多飲症、運動関連性 二次性副腎不全、
  5. 5. 低NA血症の治療 低Na血症 体液過剰 体液正常 体液減少 + 低Na血症 低Na血症 + + → 利尿薬など → 細胞外液補充など → 病態によって異なる *Na 125 mEq/L以下では0.5mEq/L/hrで補正
  6. 6. 高NA血症の概略 高Na血症は、ほぼ例外なく体液減少を伴う
  →高張性脱水とほぼ同意義
  →循環血漿量減少性ショックの合併を評価 殆どが水分摂取障害(+浸透圧性利尿)
  →尿浸透圧700mOsm/Lを超えるか 稀に「内分泌障害」「塩分摂取過多」で生じる
  7. 7. 高NA血症の分類 高Na血症 水分摂取障害 水分摂取障害 + 自由水排泄過多 尿浸透圧>700mOsm/L 尿浸透圧<700mOsm/L いわゆる、尿崩症= *HHS合併を考慮 ただの高張性脱水=
  8. 8. 高NA血症治療は脱水治療に準ずる ショック 高Na血症 + ± 細胞外液 20ml/kg 細胞外液 500-1,000ml 循環動態 安定 ポンピング 点滴全開 維持輸液− 5%ブドウ糖液 (+細胞外液)
  9. 9. 高K血症の初動 内科的Emergency!初動は丸暗記する!! 心電図を確認(ECG変化ないなら偽物かも)
  →テント状T波、P波消失、Wide QRS出現 ジギタリス中毒の可能性を考慮 本物だったら直ちに補正!(重症例は透析室に一報)
  10. 10. 高K血症のERでの治療例 K freeの輸液に変更する カルチコール2A(=20mL)を5分かけて静注 ヒューマリンR 0.4mL+50%ブドウ糖液40mL(インスリン1 単位/mL)を5分かけて静注 体液量が許せばラシックス 1Aを静注
  11. 11. ジギタリス内服中なら… K freeの輸液に変更する カルチコール1A+生食100mLを20分以上で点滴 ヒューマリンR 0.4mL+50%ブドウ糖液40mL(インスリン1 単位/mL)を5分かけて静注 体液量が許せばラシックス 1Aを静注
  12. 12. ジギタリス中毒なら… K freeの輸液に変更する 硫酸マグネシウム50%5mL+生食100mLを20分以上で点滴 ヒューマリンR 0.4mL+50%ブドウ糖液40mL(インスリン1 単位/mL)を5分かけて静注 体液量が許せばラシックス 1Aを静注
  13. 13. 高K血症治療のPITFALL 生食負荷=濾過量↑ 利尿薬=再吸収↓ 体外排泄 体内移動 生食負荷=希釈 GI=分布変化
  14. 14. 低K血症の概要 中等症以上では経静脈的補正も考慮 血中K濃度<3.0mEq/L 心電図を確認(ECG変化ないなら待てる)
  →T波の平定化、ST低下、U波顕在化 ジギタリス中毒合併の可能性を考慮 補正:生食 or 5%ブドウ糖液500mL+塩化カリウム1A(20mEq)を 1時間以上かけて投与(血管痛に注意)
  15. 15. 高CA血症 PTH分泌亢進を第一に評価する
  →PTH亢進=副甲状腺機能亢進症 悪性腫瘍合併を次に評価する
  →悪性腫瘍(+):PTHrP評価
  →悪性腫瘍(ー):腎性・甲状腺機能亢進症・肉芽種 etc… 治療:腎排泄促進:生食負荷、ループ利尿薬など
    骨形成促進:ゾメタ4mg/100mLを15分以上かけてdiv
  16. 16. ERにおける血糖補正のEssence 血糖異常
  17. 17. 低血糖は致死的状態! Whipple triad:症候性低血糖(Insulinomaの古典的三徴) 1. 低血糖症状:空腹感、冷汗、手指振戦、意識障害 2. 有症状時の低血糖の証明(BS<80mg/dL) 3. 血糖補正による症状改善 補正例:50%ブドウ糖液40mL(2A)を静注
  *栄養障害と予測すれば、ビタメジン1Aを先に投与
  18. 18. 低血糖の原因検索と対応 経過観察入院を前提に、以下の原因を検索
  Alcohol(肝障害/栄養障害)
  Bacteremia(菌血症→敗血症)
  Children(ケトン性低血糖症など)
  Drug(薬剤性:糖尿病用薬+α)
  Endocrine(インスリノーマ、副腎不全、甲状腺機能低下症)
  Fasting & Failure(低栄養、肝不全、腎不全)
  19. 19. 高血糖状態の評価視点 糖尿病性 ケトアシドーシス (DKA) 高血糖性 高浸透圧昏睡 (HHS) 糖尿病 浸透圧 酸塩基平衡
  20. 20. 血漿浸透圧は生化学(茶スピッツ)で測定できる 血漿浸透圧は以下で計算できる(ほぼNaで決まる) 浸透圧ギャップ(OG)開大は他の浸透圧物質を示唆する
  →OG基準値:0∼10mOsm/kg・H2O 
  →エタノール、グリセオールなど 浸透圧の視点
  21. 21. 酸塩基平衡の視点 酸塩基平衡的な血液ガス分析の評価 pHを確認(アルカレミア/アシデミア) PaCO2/HCO3を確認(呼吸性/代謝性要因を評価) Lactate/Anion Gapを確認(代謝性要因の鑑別)
  →Anion Gap=Na+−(Cl-+HCO3-) Anion Gapの基準値は12±4mEq/L
  22. 22. ANION GAPの開大 ANION GAP開大 ANION GAP正常 ケトーシス 高乳酸血症 サリチル酸中毒 メタノール中毒 エチレングリコール中毒 飢餓状態 尿毒症、高アルブミン血症 低Ca血症、低Mg血症 アジソン病 尿細管アシドーシス 炭酸脱水素酵素阻害剤 下痢
  23. 23. 高血糖状態を俯瞰する 高血糖状態 (300mg/dL∼) 高血糖状態 (600mg/dL∼) + + AG開大性 代謝性アシドーシス 高浸透圧状態HHS DKA 両者の合併も考慮! インスリン補充 脱水治療 誘因検索
  24. 24. HHS/DKAの治療戦略概論 誘因検索=インスリン需要増大/コンプライアンス低下/脱水 脳血管障害・急性心筋 塞・敗血症などの評価 インスリン欠乏補充(K<5.5mEq/Lで補正開始) ヒューマリンR 0.15単位/kgを急速静注、0.1単位/kg/hrで持続開始 補正目標100mg/mL/hr(AG/浸透圧安定化まで) 脱水治療(ショックの評価に応じて調整) 生食1,000mL/hrを目標に開始(HHSでは半生食も考慮) 心原性ショックの合併を必ず評価
  25. 25. TAKE HOME MESSAGE 低/高Na血症では体液量の評価を行う
  →ショックであれば細胞外液補充! 低/高K血症は心電図の治療と心得る
  →本物だったら、カルチコール+GI療法! 高Ca血症の鑑別はPTH分泌の評価から始まる HHS/DKAでは、誘因検索・インスリン・生食投与
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ERで遭遇する電解質の話をまとめました。 異常値が指摘できた瞬間、次に何するか、そう言った躊躇をClear cutに乗り越えていく為のTopicsをまとめました。 当院初期研修医向けのレクチャースライドから引用

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