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チーム医療と信念対立 ハンドアウト改訂版2014.03.13
- 3. AHA ACLS G2005 Team Dynamics
チーム医療の定義
チーム医療とは、患者を中心に各種
の医療専門職が、共通の理念を基盤
に、それぞれの専門性を活かし、共
有した目標に向かって協働して医療を
実践することである。(「チーム医
療と看護」川島みどり著)
上記の「それぞれの専門性を活か
し」というのがポイント!
実情
しかし、現状のチーム医療の大半
は、医師がチームリーダーとなり(例
外もありますが)他の職種はリーダー
の考え(医学寄りの信念)の基にサ
ポートするというのが実際。
あくまで医師中心のチーム。
チーム医療というと聞こえがよい
が、コメディカルは医師のサポート役
(手足)であり、多職種であること
の強みが活かされていない。
(*コメディカルという言葉自体が医
師中心であることを示している。)
しかし、それぞれの専門性を活かすの
は、医学的アプローチ(思考)だけ
では不十分。
看護学的アプローチ(思考)などの
各職種毎のアプローチが共通理念の
基に同時的に働いているのが理想。
* 例えば、医師は臨床推論的に鑑別
診断を重視する。看護師は生理
的・フィジカルアセスメント(超
急性期でなければ、現場の調整
(コミュニケーション・倫理な
ど)も含まれる)から重症を見抜
くアプローチ。
* 共通理念は患者安全、共通目標は
「患者の重症に早く気付き、安定
させる」。
すなわち、そこには信念対立が存
在するわけです。それを無理矢理、医
師側の信念側に持ってきているのが
現状。(信念対立を否定しようとす
る)
開発背景
現状
「チーム医療」と言われて久しいが、「チーム医療とは?」と
いう解釈が不明確なままに、言葉だけが独り歩きしている感
がある。
アメリカ心臓協会(AHA)では、心肺蘇生コースにおいて「チー
ムダイナミックス」という概念を提唱し、浸透(?)したよ
うに見える。しかし、「チームダイナミックス」はトレーニ
ングコースの「急変シナリオ」の中でのチームリーダー中心
の役割分担に過ぎない。
これは、本当のチーム医療なのか?
Episode 0
- 15. ワークショップ方略
思考ツールの利用
1.MIND MAP
1-1 Mind Mapとは?
ワークショップツール
今回、我々は受講生の深層の意識にアプローチするために様々なツールを利用した。
具体的には
1)MindMap(職種毎の信念対立を明らかにする)
2)デザイン思考(問題解決)
3)U理論(深層心理・思考へのアプローチ)
などのいくつかのツールを組み合わせて利用した。
Mind Mapについて
マインドマップは、英国の教育者トニー・ブザンが開発した自然な形で脳の力を引き出す思考
技術です。
それはまさに自然を模倣したかのように放射状にノートを取る方法で、思考が整理され、記憶
力が高まり、発想力が飛躍的に向上するなど、さまざまな能力を高めることができます。
ビル・ゲイツ、アル・ゴアをはじめとするグローバルリーダーが活用していることでも有名
で、また、IBM、ディズニー、BMW、ナイキなどの国際企業では研修が行われ、マインドマッ
プで会議が行われることもしばしばです。
1-2 Mind Map活用の利点
Mind Map活用の利点
Mind Mapは複雑に同時進行する思考・行動を
表すのに適していると言えます。
また、MindMapは、右脳も活用することから、
行動に表れない水面下のスキルや思考経路を表現で
きることから、本人達も気づかない各職種毎の思考
経路・視点の違いなどを表出するのに適しており、
今回、自分達も気づかない信念対立を明らかにする
のに有効なツールであった。