JPiere - 支払条件マスタ編

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支払条件マスタ編
オープンソースのERP iDempiereの日本商習慣対応ディストリビューション

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はじめに
 このドキュメントはJPiere(ジェイピエール)の説明資料です。JPiereとは、
オープンソースのERP iDempiere(アイデンピエレ)に日本の商習慣に対応
したカスタマイズや、色々なユーティリティ機能を加えたディストリ
ビューション(頒布形態)であり、プラグイン群です。
 このドキュメントはJPiereの標準的な使い方やJPiereに施したカスタマイズ
の説明資料ですが、エンドユーザーの操作マニュアルとして、加筆修正し
て使用する事も想定しています。JPiereのサポーターは、無料でこのド
キュメントを使用し、自由に加筆修正する事ができます。
 JPiereとそのコアとなるiDempiereはオープンソースとして常に開発が続
けられています。そのため、この説明資料の記載内容が部分的に古くなっ
てしまう場合があります。

目次
 目次
支払条件は主に受注伝票、売上請求伝票、発注伝票、仕入請求伝票に入力され、支払期日の計算に使用
します。
支払条件マスタ
支払条件のカスタマイズ

 支払条件マスタ
ここでは支払条件マスタの主な入力項目について解説します。
支払条件 [ 選択レコード/表示レコード数]
支払条件
(AD_Client_ID)クライアント* (AD_Org_ID)組織*
アクティブ(IsActive)
(Description)説明
(Value)検索キー
(Name)名称
複数支払条件✔(IsPaymentTermsJP) (JP_PaymentTerms_ID)複数支払条件*
デフォルト(IsDefault)
固定日付(IsDueFiexed) 出荷後(AfterDelivery)
翌営業日(IsNextBusinessDay)
支払条件ウィンドウ
支払条件タブ
支払期日は営業日の
み
(IsDueDateBizDayOnlyJP)
支払期日が休日の場合は翌営業
日
(IsDueDateHolidayNext
BizDayJP)
(JP_Calendar_ID)カレンダー
(FixMonthDay)固定月日 (FixMonthCutoff)締切日付
(FixMonthOffset)支払月(オフセット)
(NetDays)実日数
(DiscountDays)実割引日数
(NetDay)曜日
(Discount)割引%
(DiscountDays2)実割引日数2 (Discount2)割引2%
(GraceDays)支払猶予日数
(DocumentNote)メモ
(PaymentTermUsage)支払条件の使用
バリデート有効(IsValid)

支払期日が固定の日付の場合にONにします。月末にまとめて支払う場合などはこのフラグをONにしま
す。
固定日付(Fiexd due date)
支払期日が休日だった場合に、支払期日を翌営業日か前営業日にしたい場合にONにします。
支払期日は営業日のみ(Due Date is Biz Day only)
“支払期日は営業日のみ”のフラグをONにした場合に表示されます。 “支払期日は営業日のみ”のフラグが
ONで支払期日が休日だった場合に有効となるフラグで、翌営業日を支払期日としたい場合はONにします。
OFFの場合は、支払期日は前営業日となります。
支払期日が得休日の場合は翌営業日(Next Biz Day if Due Date is Holiday)
“支払期日は営業日のみ”のフラグをONにした場合に表示され必須入力となります。ここで設定したカレ
ンダーの休日を考慮して支払期日を計算します。
カレンダー(Calendar)
いくつかの支払条件を１つの支払条件にまとめる事ができます。１つにまとめる側の支払条件の場合はこ
のフラグをONにします。
複数支払条件フラグ(Payment Terms)
複数支払条件フラグがONになっている支払条件を選択する事ができます。固定日付フラグがONで、複数
支払条件フラグがOFFの場合に表示されます。
複数支払条件(Payment Terms)
固定日付フラグがONの場合に表示されます。支払期日が固定されている場合にその日付を入力します。
月末払いの場合は31を設定します。
固定日付(Fix month day)
固定日付フラグがONの場合に表示されます。締日を入力します。月末払いの場合は31を設定します。
締切日付(Fix month cutoff)
翌月払いの場合は１を設定します。翌々月払いの場合は2を設定します。
支払月(オフセット)(Fix month Offset)

複数支払条件タブ
このタブは、親タブの支払条件タブで選択されているレコードの”複数支払条件”フラグがONの場合表示
されます。複数支払条件として束ねられている支払条件が確認できる読取専用のタブです。

 支払条件のカスタマイズ
ここではJPiereとして支払条件マスタに施したカスタマイズについて説明します。
JPIERE-0105:複数締日対応
日本には五十払い(ごとばらい)といわれるような、ひと月に複数の締日を設けて支払いを
行う商慣習が存在します。
JPiere(ジェイピエール)は日本の商慣習に対応する事を目的としているため、五十払いの
ようなひと月に複数の締日のあるケースを適切に処理することのできる”複数締日対応”が必
要になります。
複数締日対応の必要性
五十払いは、毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日(または月末)の
五十日(ごとおび)といわれる日に支払を行う商習慣です。
五十払い(ごとばらい)

五十払い
複数支払条件
5日締め翌5日払い
月末締め翌月末払い
支払条件
親
子
複数支払条件
”複数締日対応”を実現するために、JPiereでは複数の支払条件をひとつにまとめる”複数支
払条件”を作成する事ができます。
複数支払条件の動作
”複数締日対応”は売上請求伝票と仕入請求伝票で動作します。例えば4月11日の売上請求
伝票で支払条件に”五十日払い”を選択すると、保存処理時に日付をもとに15日締めの支払条
件を自動設定します。

JPIERE-0061:支払期日の計算関数PaymentTermDueDateのｶｽﾀﾏｲｽﾞ
iDempiere の標準で用意されている PostgreSQL 用の支払期日を計算する関数
"PaymentTermDueDate"は、"月末締め翌月末払い"など日本でよく行われている商慣習に
そのまま使用しようとすると、月によっては（31日でない月の場合など）支払期日の計算が、
意図した結果にならない場合があります。
JPiereでは、日本で慣習的に行われている締日を設けてまとめて支払う処理を正しく行える
ようにカスタマイズしました。
カスタマイズ点
支払期日の月末日を正しく計算するようにカスタマイズ
支払期日が休日の場合、翌営業日か前営業日にできるようにカスタマイズ
追加ファンクション
JP_PaymentTermDueDate
JP_NextBusinessDay
JP_PreviousBusinessDay
支払期日を計算するファンクションです。
支払期日が休日の場合に翌営業日を計算して返すファンクションです。
支払期日が休日の場合に前営業日を計算して返すファンクションです。

JPIERE-0233:【JPIERE-0233】支払期日からの日数の計算関数
JP_PaymentTermDueDaysのｶｽﾀﾏｲｽﾞ
iDempiereの標準で用意されているPostgreSQL用の支払期日からの経過日数を計算する
関数 "PaymentTermDueDays" 関数をもとに【JPIERE-0061】支払期日の計算関数
JP_PaymentTermDueDateを使用して経過日数を計算するJP_PaymentTermDueDays関
数を作成しました。

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