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摂⾷嚥下
在宅
薬
Drugs & Dysphagia
豊⽥義貞
2016 Spring Edition
3⽉19⽇(本打)
マーケティングは、「我々の製品やサービスにできる
ことはこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、
必要とし、求めている満⾜がこれである」と⾔う。
薬剤師が、⽇本において現在求められていることは何か?
薬剤師が顧客(患者と家族・医師等の他職種)を満⾜させられる
成果とは何か?
町のかかりつけ薬局とは
地域医療における物流の拠点
物流にとどまらず
その安全・適正使⽤を担う
本日のお品書き
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能
③ 5期型嚥下モデルによる各論
④ 薬効分類による各論
⑤ まとめ
適応と限界
とっても便利な⽇⽤品
でも私に必要なものはどれ?
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-01
効能⼜は効果
⽤法及び⽤量
使⽤上の注意
相互作⽤
併⽤注意
副作⽤
・
・
・
⾊々あるけど、要は…
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-02
望ましい結果
vs
望ましくない結果
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-03
※PMDA(独⽴⾏政法⼈ 医薬品医療機器総合機構)を利⽤
※登録医療⽤医薬品は約18,000件(平成26年3⽉1⽇時点)
嚥下障害 383件
⾷欲不振 6,268件
⾷思不振 93件
嘔気 3,466件
味覚に関する副作⽤ 2,839件
⼝内炎 2,989件
表1.医療⽤医薬品データベースにおける各種副作⽤の検索数
薬⾷発第0317006号(平成17年3⽉17⽇)
薬事法施⾏規則の⼀部を改正する省令等の施⾏について(副作⽤等の報告について)
⼀部抜粋:「副作⽤によるものと疑われるもの」とは、因果関係が否定できるもの
以外のものを指し、因果関係が不明なものも含まれること。
添付⽂書にはこれら全ての記載が求められている
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-04
☆副作⽤を考える
発現機序 特徴 チェック 対策
薬理作⽤
発現頻度が⼤きい
投与量に依存して発現
症状の観察
減量
より緩和な他剤へ変更
対症療法
薬物毒性
投与量・投与期間に
依存して発現
定期的な問診
定期的な検査
減量
中⽌
他剤に変更
薬物過敏症
発現頻度は少ない
投与量に⾮依存
6ヶ⽉以内に発現
6ヶ⽉間は初発症状の
問診や検査を実施
発現時即時中⽌
菅野 彊 著,実践副作⽤学―くすりの副作⽤をどう考えどうとらえたらよいのか?医薬ジャーナル社 より
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-05
薬効薬理で説明できない「望ましくない結果」とは・・・?
画期的な発⽑剤が開発されないことによる⼈⽣設計の迷⾛
咳嗽がひどかったり、逆流性⾷道炎を罹患していたりする患
者がクラリスロマイシンをはじめとする強烈な苦味を有する
薬剤を内服すると、成分が⼝内に逆流し、味覚異常(苦味)
をきたす場合がある。
・服薬介助、服薬⾒守りの際に発⽣しうる
 介護者の⼼労および家庭内不和。
・ケアのための薬 < 薬のためのケア
・飲んでいない
・化学反応による⼝内の着⾊
・クスリでおなか⼀杯
・間違った⾷事・服薬介助
飲みなさい!
注:笑ってくれないとかえって傷つきます
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-06
予防
治癒
機能維持
薬剤の使⽤⽬的は「治す」という単語⼀つでは⽚
付けられなくなった
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-07
「患者」と「クスリ」との因果関係を把握することが⼤事
昔使った薬
今使ってる薬
服⽤期間
開始理由
中⽌理由
コンプライアンス
アドヒアランス
薬歴
① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-03
副作⽤
• 服薬難度
• 介護者負担増
• 経済的事情.etc
効果
• 予防
• 治癒
• 機能維持
• 介護者負担減.etc
Quality of Life
Patient-Centered Outcomes
International Classification of Functioning
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-01
悪影響を及ぼす
障害された状態を更に増悪させる
回復を促す
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-02
嚥下障害に対する薬学的アプローチのまとめ
⽇本在宅薬学会2013において使⽤
薬剤起因性摂⾷・嚥下障害
Medication-induced Dysphagia
運動機能
潤滑性
胃腸の運動性
感覚器
!
中枢神経系
に、悪影響を及ぼす薬物
病
因
論
・
・
・
2007年9⽉10⽇ 第⼀版 第⼀刷発⾏
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-03
機能的原因
(動的障害)
中枢神経
延髄嚥下中枢障害 球⿇痺
両側上位運動ニューロン障害 偽性球⿇痺
末梢神経 喉頭⿇痺
筋疾患 筋⼒低下
器質的原因
(静的障害)
先天的構造異常:奇形など
後天的構造異常:腫瘍,炎症,外部からの圧迫,外傷,術後
⼝腔・喉頭
脳⾎管障害,脳腫瘍,頭部外傷
脳膿瘍,脳炎,多発性硬化症
パーキンソン病,筋萎縮性側索硬化症
末梢神経炎(ギランバレー症候群など)
重症筋無⼒症,筋ジストロフィー
筋炎(各種),代謝性疾患(糖尿病な
ど)
薬剤の副作⽤,その他
⾷道
脳幹部病変
アカラジア
筋炎
強⽪症,全⾝性エリテマトーデス
薬剤の副作⽤,その他
⼝腔・喉頭
⾆炎,アフタ性⼝内炎,⻭周病
扁桃炎,扁桃周囲腫瘍
咽頭炎,喉頭炎,咽後腫瘍
⼝腔・咽頭腫瘍(良性・悪性)
⼝腔咽頭部の異物,術後
外からの圧迫(頸椎症,腫瘍など)
その他
⾷道
⾷道炎,潰瘍
⾷道ウェブ,ツェンカー憩室
狭窄,異物
腫瘍(良性,悪性)
⾷道裂孔ヘルニア
外からの圧迫(頸椎症,腫瘍など)
その他
このほか,⼼理的原因による嚥下障害も臨床上重要である。
(神経性⾷欲不振症,認知症,拒⾷,⼼⾝症,うつ病,うつ状態など)
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-04
機能的原因
(動的障害)
中枢神経
延髄嚥下中枢障害 球⿇痺
両側上位運動ニューロン障害 偽性球⿇痺
末梢神経 喉頭⿇痺
筋疾患 筋⼒低下
器質的原因
(静的障害)
先天的構造異常:奇形など
後天的構造異常:腫瘍,炎症,外部からの圧迫,外傷,術後
⼝腔・喉頭
脳⾎管障害,脳腫瘍,頭部外傷
脳膿瘍,脳炎,多発性硬化症
パーキンソン病,筋萎縮性側索硬化症
末梢神経炎(ギランバレー症候群など)
重症筋無⼒症,筋ジストロフィー
筋炎(各種),代謝性疾患(糖尿病な
ど)
薬剤の副作⽤,その他
⾷道
脳幹部病変
アカラジア
筋炎
強⽪症,全⾝性エリテマトーデス
薬剤の副作⽤,その他
⼝腔・喉頭
⾆炎,アフタ性⼝内炎,⻭周病
扁桃炎,扁桃周囲腫瘍
咽頭炎,喉頭炎,咽後腫瘍
⼝腔・咽頭腫瘍(良性・悪性)
⼝腔咽頭部の異物,術後
外からの圧迫(頸椎症,腫瘍など)
その他
⾷道
⾷道炎,潰瘍
⾷道ウェブ,ツェンカー憩室
狭窄,異物
腫瘍(良性,悪性)
⾷道裂孔ヘルニア
外からの圧迫(頸椎症,腫瘍など)
その他
このほか,⼼理的原因による嚥下障害も臨床上重要である。
(神経性⾷欲不振症,認知症,拒⾷,⼼⾝症,うつ病,うつ状態など)
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-04
動き(働き)の問題構造の問題
医療⾏為に伴う医原性の嚥下障害
(Iatrogenic Dysphagia)
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-05
運動機能
✓ 抗痙攣薬
⇒運動の機能と協調を冒す
✓ 向精神薬,抗不安薬
⇒中枢神経系の神経伝達物質の働きを低下させることにより
先⾏期,準備期と咽頭嚥下の開始に不利な影響を与える
潤滑性
✓ 抗コリン作⽤薬
⇒上部消化管の潤滑性と唾液の分泌に悪影響を及ぼし,
その結果,(⼝腔)準備期と嚥下の⼝腔期に対し不利な
影響を与える
3点 2点 1点
アミトリプチリン(トリプタノール
アトロピン製剤
イミプラミン(トフラニール
オキシブチニン(ポラキス
クロルフェニラミン製剤
クロルプロマジン(コントミン
シプロヘプタジン(ペリアクチン
ジサイクロミン(コランチル
ジフェンヒドラミン(レスタミンコーワ
チザニジン(テルネリン
トリフロペラジン(⼀般名で販売)
ヒドロキシジン(アタラックス
ヒヨスチアミン製剤
フルフェナジン(フルメジン
プロメタジン(ピレチア
ペルフェナジン(ピーゼットシー
メクリジン
!
※国内では乗り物酔い等に使⽤される⼀般⽤
医薬品に配合されている
アマンタジン(シンメトレル
オランザピン(ジプレキサ
シメチジン(タガメット
セチリジン(ジルテック
トリプロリジン(ベネン
トルテロジン(デトルシトール
ノルトリプチリン(ノリトレン
バクロフェン(リオレサール
プロクロルペラジン(ノバミン
ロペラミド(ロペミン
ロラタジン(クラリチン
クロザピン(クロザリル
エンタカポン(コムタン
カルビドパーレボドパ(ネオドパストン
クエチアピン(セロクエル
セレギリン(エフピー
トラゾドン(デジレル
ハロペリドール(セレネース
パロキセチン(パキシル
プラミペキソール(ビ・シフロール
ミルタザピン(レメロン
メトカルバモール(ロバキシン
メトクロプラミド(プリンペラン
ラニチジン(ザンタック
リスペリドン(リスパダール
表1.Anticholinergic Risk Scale
Rudolph JL, Salow MJ, Angelini MC, McGlinchey RE.: The anticholinergic risk scale and
anticholinergic adverse effects in older persons. Arch Intern Med. 2008 10;168 (5) :508-13
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-06
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-07
胃腸の運動性
✓ 抗コリン作⽤薬
⇒胃の蠕動運動を抑制し、胃内容物排出速度(GER)を遅延させる
ことで、早期膨満感や⾷欲不振を引き起こす。
✓ Ca拮抗剤やテオフィリン製剤、ベンゾジアゼピン系薬剤
⇒下部⾷道括約筋(LES)の安静時緊張度を弱め、胃⾷道逆流症
(GERD)の要因となるか、それを悪化させる。
感覚器
✓ ベンゾジアゼピン系薬物を代表とする中枢神経作⽤薬
⇒連⽤時に、⾆痛などの⻭科⼼⾝症とはじめとする不定愁訴や味覚
障害を引き起こすことがある。
✓ 薬剤性の亜鉛⽋乏や⼝腔乾燥症、医源性のカンジダ症による味覚
異常の訴え。
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-08
コリンって?
中枢神経 末梢神経
1)神経活性の興奮性と伝播の増強
グルタミン酸、アスパラギン酸、
アセチルコリン、ノルエピネフリン、
プリン、ペプチド、サイトカイン、
ステロイドホルモン
2)神経の伝達抑制
GABA、ドパミン
細胞内の酵素、グルコース、カルシウム、ナトリウム、カリウム、アミノ酸、塩化物
★神経細胞(ニューロン)の働きに必要な物質
1)体性神経
⾻格筋の機能をコントロール(随意性)する。	
ニコチン性アセチルコリン作動性受容体が
アセチルコリンによって刺激されることに	
より,筋⾁が収縮する。
2)⾃律神経
内蔵機能をコントロールする(不随意性)
❖ 交感神経
アドレナリン作動性
闘争-逃⾛反応(”fight-flight” response)
❖ 副交感神経
コリン作動性
弛緩(安らぎ)や⾃⼰滋養に関係する活動を刺激
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-08
コリンって?
中枢神経 末梢神経
1)神経活性の興奮性と伝播の増強
グルタミン酸、アスパラギン酸、
アセチルコリン、ノルエピネフリン、
プリン、ペプチド、サイトカイン、
ステロイドホルモン
2)神経の伝達抑制
GABA、ドパミン
細胞内の酵素、グルコース、カルシウム、ナトリウム、カリウム、アミノ酸、塩化物
★神経細胞(ニューロン)の働きに必要な物質
1)体性神経
⾻格筋の機能をコントロール(随意性)する。	
ニコチン性アセチルコリン作動性受容体が
アセチルコリンによって刺激されることに	
より,筋⾁が収縮する。
2)⾃律神経
内蔵機能をコントロールする(不随意性)
❖ 交感神経
アドレナリン作動性
闘争-逃⾛反応(”fight-flight” response)
❖ 副交感神経
コリン作動性
弛緩(安らぎ)や⾃⼰滋養に関係する活動を刺激
消化管運動機能低下→腹部膨満感,⾷欲不振,便秘
分泌腺の受容体遮断→⼝腔乾燥症
中枢神経系の抑制 →眠気・めまい・認知機能低下
体性神経の協調不全→ふらつき・倦怠感・排尿困難
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-09
私  :参考になる書籍がありません、先⽣
A先⽣:うん、ないよ!
Σ( ̄ロ ̄lll)
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-10
悪影響を及ぼす
障害された状態を更に増悪させる
回復を促す
投与法
剤形選択
調剤⽅法
+
徐放性
腸溶性
毒性防御
安定性
遮光性
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-11
嚥下困難者⽤製剤加算
嚥下困難者に係る調剤について、当該患者の⼼⾝の特性に応
じた剤形に製剤して調剤した場合は、嚥下困難者⽤製剤加算
として、所定点数(調剤料)に80点を加算する。
!
(補⾜)
キ:嚥下困難者⽤製剤加算は、嚥下障害等があって、市販さ
れている剤形では薬剤の服⽤が困難な患者に対し、医師の了
解を得た上で錠剤を砕く等剤形を加⼯した後調剤を⾏うこと
を評価するものである。
ク:剤形の加⼯は、薬剤の性質、製剤の特徴等についての薬
学的な知識に基づいて⾏わなければならないこと。
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-12
ダメ。ゼッタイ。
リオキシエチレンアルキルエーテル
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60
ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピ
ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピ
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
ポリソルベート80
ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテ
ポリビニルアルコール・ジエチレングリコー
ボレイ末
マクロゴール400
マクロゴール1500
マクロゴール1540
マクロゴール4000
マクロゴール6000
マルチトール
マルトース⽔和物
D-マンニトール
⽔アメ
ミリスチン酸イソプロピル
無⽔クエン酸
無⽔ケイ酸⽔加物
無⽔乳糖
無⽔硫酸ナトリウム
無⽔リン酸⽔素カルシウム
無⽔リン酸⽔素カルシウム造粒物
メタクリル酸コポリマーLD
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
メチルアクリレート・メタクリル酸コポリマ
メチルセルロース
綿実粉
綿実油
モクロウ
モノオレイン酸グリセリン
モノステアリン酸アルミニウム
モノステアリン酸グリセリン
モノステアリン酸ソルビタン
薬⽤炭
ラウリル硫酸ナトリウム
ポラクチトール
ラッカセイ油
硫酸アルミニウム
硫酸カルシウム
粒状⽯灰⽯
流動パラフィン
緑茶末
DL-リンゴ酸
リン酸⼀⽔素カルシ
リン酸⽔素カルシウ
リン酸⽔素カルシウ
リン酸⽔素ナトリウ
リン酸⼆⽔素カリウ
リン酸⼆⽔素カルシ
リン酸⼆⽔素ナトリ
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-13
アクリル酸デンプン1000
L-アスパラギン酸
アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS
アメ粉
アラビアゴム
アルギン酸
アルギン酸ナトリウム
アルファー化デンプン
イノシトール
エチルセルロース
エチレン・酢酸ビニル共重合体
塩化ナトリウム
オクチルデシルトリグリセリド
オリブ油
カオリン
カカオ脂
カゼイン
カゼインナトリウム
果糖
カラメル
軽⽯粒
カルナウバロウ
カルボキシメチルスターチナトリウム
カルメロース
カルメロースカルシウム
カルメロースナトリウム
含⽔⼆酸化ケイ素
含⽔無晶形酸化ケイ素
乾燥クロレラ
乾燥酵⺟
乾燥⽔酸化アルミニウムゲル
乾燥硫酸マグネシウム
カンテン
カンテン末
寒梅粉
キシリトール
クエン酸カルシウム
クエン酸⽔和物
クエン酸ナトリウム⽔和物
クエン酸⼆ナトリウム
クチラートカルシウム
グリシン
グリセリン
グリセリン脂肪酸エステル
グリセロリン酸カルシウム
グルコン酸カルシウム⽔和物
グルコン酸ナトリウム
L-グルタミン
クレー
クレー(⽊ロウ処理)
クレー粒
クロスカルメロースナトリウム
クロスポビドン
ケイ酸アルミン酸マグネシウム
ケイ酸カルシウム
ケイ酸マグネシウム
軽質無⽔ケイ酸
軽質流動パラフィン
ケイヒ末
結晶セルロース
結晶セルロース・カルメロースナトリウム
結晶セルロース(微粒⼦)
結晶セルロース(粒)
ゲンマイコウジ
硬化油
合成ケイ酸アルミニウム
合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロース
合成ヒドロタルサイト
ゴマ油
⼩⻨粉
コムギデンプン
コムギ胚芽粉
⼩⻨胚芽油
⽶粉
コメデンプン
コレステロール
酢酸カリウム
酢酸カルシウム
サフラワー油
サラシミツロウ
酸化亜鉛
酸化チタン
酸化マグネシウム
β-シクロデキストリン
ジヒドロキシアルミニウムアミノアセタート
ジメチルポリシロキサン(内服⽤)
蛇油
重質無⽔ケイ酸
重湯末
酒⽯酸
酒⽯酸⽔素カリウム
焼セッコウ
ショ糖脂肪酸エステル
酸化アルミナマグネシウム
⽔酸化アルミニウムゲル
⽔酸化アルミニウム・炭酸⽔素ナトリウム共沈物
⽔酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物
⽔酸化マグネシウム
⽔素添加植物油
スクワラン
ステアリルアルコール
ステアリン酸
ステアリン酸カルシウム
ステアリン酸ポリオキシル40
ステアリン酸マグネシウム
精製ゼラチン
精製セラック
精製尿素
精製⽩糖
精製⽩糖球状顆粒
精製モンタンワックス
ゼイン
セタノール
セッコウ
セトステアリルアルコール
セトマクロゴール1000
ゼラチン
セラフェート
ソルビタン脂肪酸エステル
ソルビタンセスキオレイン酸エステル
D-ソルビトール
D-ソルビトール液
第三リン酸カルシウム
ダイズ硬化油
ダイズ油
⼤⾖油不けん物
⼤⾖レシチン
タウリン
脱脂粉乳
タルク
炭酸アンモニウム
炭酸カルシウム
炭酸マグネシウム
中鎖脂肪酸トリグリセリド
中性無⽔硫酸ナトリウム
沈降炭酸カルシウム
低置換度カルボキシメチルスターチナトリウム
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
デキストラン40
デキストリン
天然ケイ酸アルミニウム
トウモロコシシロップ
トウモロコシデンプン
トウモロコシデンプン造粒物
トラガント末
トリカプリリン
トレハロース
⼆酸化ケイ素
乳酸アルミニウム
乳酸カルシウム⽔和物
乳糖⽔和物
乳糖造粒物
ノイレチンカルシウム
濃グリセリン
⽩⾊セラック
⽩⾊ワセリン
⽩糖
⽩糖・デンプン球状顆粒
ハダカムギ緑葉⻘汁乾燥粉末
ハダカムギ緑葉エキス末
ハダカムギ緑葉⻘汁乾燥粉末
ハチミツ
パラフィン
パール末
バレイショデンプン
半消化体デンプン
微結晶セルロース
ビタチョコレート
⼈⾎清アルブミン
ヒドロキシプロピルスターチ
ヒドロキシプロピルセルロース
ヒプロメロース
ヒプロメロース
ヒプロメロース
ヒプロメロースフタル酸エステル
ヒプロメロースフタル酸エステル
ヒマワリ油
フィチン酸
L-フェニルアラニン
ブドウ糖
ブドウ糖液
ブドウ糖⽔和物
部分アルファー化デンプン
プルラン
プロピレングリコール
プロピレングリコール脂肪酸エステル
粉糖
粉末飴
粉末還元⻨芽糖⽔アメ
粉末セルロース
ペクチン
ベントナイト
ポビドン
ポリアクリル酸ナトリウム
ポリアクリル酸部分中和物
賦形剤だけでこの数
医薬品添加物の種類は万に及ぶ
ごめん無理
粘
凝
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-14
粉砕した薬をとろみ剤を使って飲ませることが悪いのではなく
「問題ないか?」きちんとモニタリングすることが重要
味・付着性・刺激性
あんさん、唾液で誤嚥しはるって

言うてましたどすやろ

そないでっしゃろ?
⾺⽊良⽂ 他:「⼝腔内崩壊錠は摂⾷・嚥下障害患者にとって内服
しやすい剤形か?」. 臨床神経学 49巻2/3号(2009 : 2/3)
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-15
なぜ「とろみ」を

つけるのかを知る
窒息
味の変化
未改善
トロミ剤の使⽤について
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-16
ジャム状
ヨーグルト状
ソース状
ポタージュ状
付着性upは危険
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-17
0.0
5.0
10.0
0 5 20 40 60
⽔
お茶
温かいお茶
スポーツ飲料
ジュース
⽜乳
味噌汁
とある「とろみ剤」の経時変化
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-18
ポイントは、時間と素材
20分が肝か?
とろみの強さ ++++ ++++ ++++
とろみのイメージ とんかつソース状 ケチャップ状 マヨネーズ状
使⽤量の
⽬安
⽔
(20℃)
1.5g 2.2g 2.7g
⽜乳
(10℃)
1.5g 2.2g 2.7g
味噌汁
(60℃)
1.5g 2.0g 2.5g
とろみのイメージ とんかつソース状 ヨーグルト状
お茶 1.0~1.2g 1.8~2.0g
スポーツ飲料・⽜乳
温かいお茶・味噌汁
1.3~1.5g 1.8~2.0g
ハイトロミール
スルーキング i
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-19
とろみの強さ ++++ ++++ ++++
とろみのイメージ とんかつソース状 ケチャップ状 マヨネーズ状
使⽤量の
⽬安
⽔
(20℃)
1.5g 2.2g 2.7g
⽜乳
(10℃)
1.5g 2.2g 2.7g
味噌汁
(60℃)
1.5g 2.0g 2.5g
とろみのイメージ とんかつソース状 ヨーグルト状
お茶 1.0~1.2g 1.8~2.0g
スポーツ飲料・⽜乳
温かいお茶・味噌汁
1.3~1.5g 1.8~2.0g
ハイトロミール
スルーキング i
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-19
と
ろ
み
に
も
と
ろ
み
な
ら
で
は
の
奥
深
さ
が
あ
る
!
Art and Strategy of TOROMI(
笑
)
京滋 摂⾷・嚥下を考える会
http://keiji-enge.wix.com/ksgd
半固形化栄養剤投与法の経緯
200ml程度の液体は蠕動運動を介さず
早期に⼗⼆指腸に排出される(正常な
消化管機能の場合)
→20,000cP
⼀定の粘度をもつ⾷塊ならば
胃内で貯留され、蠕動運動に
よる排出機能が働く
注⼊時間の短縮により同⼀体位を
⻑時間とる必要がなくなる
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-20
胃⾷道逆流
栄養剤リーク
下 痢
合田文則(香川大学医学部附属病院 総合診療部),静脈経腸栄養 Vol.23 No.2 2008 より抜粋
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-21
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-22
つまり、何が⾔いたいのかというと…
経⼝摂取における「とろみ剤」の使⽤意義は、  
主に咽頭反射遅延の対処(誤嚥予防)
⼀⽅、経管栄養のおける「半固形化」の意義は
胃蠕動運動の刺激(下痢・嘔吐・GERDの防⽌)
 理解を混同し、経管栄養管理時に「半固形化」と称して
 2,000cP程度の粘度の栄養剤を投与、それで下痢・誤嚥
 するからとPEG不適と判断するケースが多いようですね
それで空腸瘻?HPN?
⾺⿅⾔ってんじゃニャイよ!!
② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-23
まとめ
1. 第⼀に、摂⾷・嚥下障害を引き起こす薬
2. 第⼆に、元々有する摂⾷・嚥下障害を増悪する薬
3. 第三に、摂⾷・嚥下障害の程度を緩和する薬
4. 上記の中では第⼆の薬が問題となるケースが多い
5. ⾝体に対して抑制的に働く薬剤に注意する
6. 代表的なものに抗コリン作⽤薬がある
7. 効果だけでなく、投薬⽅法にも問題がある
③ 5期型嚥下モデルによる各論-01
図1.摂⾷嚥下運動の過程(時相)5期モデル
時相
1.先⾏期
2.準備期
3.⼝腔期
4.咽頭期
5.⾷道期
各器官の働き
何をどのように⾷べるか判断して⼝まで適切に運ぶ。
⾷物を⼝から取り込み咀嚼して⾷塊を形成する。
⾷塊を⼝腔から咽頭に送り込む
⾷塊を咽頭から⾷道に送り込む。嚥下反射。
⾷塊を⾷道から胃に送り込む。蠕動運動。
Stage I
transport
Processing
Stage Ⅱ transport
Esophageal
phase
hypopharyngeal transit time
図2.Process Model (Hiiemaeら)
③ 5期型嚥下モデルによる各論-02
【先⾏期-a】
摂⾷⾏動の誘因(刺激)と発現
その他に嗅覚、聴覚などの感覚情報処理も⾏われている。
摂⾷がはじまってからも常に摂⾷⾏動は味覚や⻭ごたえ、のどごし等がモニタリングされ、修正される。
※⼀般に、⾷べ物は⼝から摂取したのち、⾆や⿐粘膜で味の分析がなされ(味覚)、それは脳に伝達されて統合(感
性)、そのデータと過去の⾷体験などを照らし合わせて好き嫌いが判断(嗜好)されると⾔われる。	
伏⽊ 亨 教授(京都⼤学⼤学院農学研究科⾷品⽣物科学専攻)
抗コリン作⽤を有するものも多数
存在する
③ 5期型嚥下モデルによる各論-03
【先⾏期-b】
⼝腔内に⾷品(飲み物)を取り込む前の⾷品の認知の段階
(舘村 卓 著,臨床の⼝腔⽣理学に基づく摂⾷・嚥下障害のキュアとケア,医師薬出版より)
① 向精神薬
② 抗うつ薬(特に三環系抗うつ薬)
③ 抗不安薬(特にベンゾジアゼピン系の薬剤)
④ 睡眠薬
⑤ 抗ヒスタミン薬
⑥ 抗痙攣薬
⑦ 抗コリン薬
⑧ 医療⽤⿇薬
⑨ その他(降圧剤,鎮痛剤など)
⼀包化、情報遅滞、コミュニケーション困難、
後発医薬品による判別困難
③ 5期型嚥下モデルによる各論-04
【先⾏期-c】
p 意識レベルの低下
p 認知機能の問題
p ⾷欲不振(&感覚器異常・疼痛)
p 振戦など運動機能の異常
覚醒
認知
意欲
動作
※⾷事中の眠気、動作緩慢など
※味覚異常や⼝渇による摂⾷拒否または意欲の低下も含む
POINT
1)まずどの時相に障害があるのか確認し、障害を上記に分類、そのうえで
 「疾患・症状や環境に問題がないかどうか」
 「薬が悪影響を及ぼしていないかどうか」
2)新たな薬剤が使⽤される場合に、先⾏期に悪影響を及ぼす可能性の薬剤で
 あるかどうか、どの機能に影響するか(⽣活の場にどのような形で⾒えるか)
 関係者間で把握しておく
それぞれ考え、すり合せる}
要旨
【⽬的】⾼齢者の療養において、不穏・譫妄・うつ症状・不眠などに対して向精神薬が処
⽅されることがあるが、時に重篤な摂⾷嚥下障害を引き起こす。⼀⽅、軽度な摂⾷嚥下障
害でも、処⽅薬の内服困難をきたし、薬効に影響を及ぼす場合もある。しかし、その実態
についての調査研究は少ない。本研究では、薬剤性摂⾷嚥下障害の病態と経過および発症
の背景を探ることを⽬的として、実態調査をおこなった。【⽅法】摂⾷嚥下障害を専⾨と
している医療職231名に、薬剤性摂⾷嚥下障害についてアンケートによる後ろ向き調査を
おこなった。【結果】アンケート回答のうち、薬剤性摂⾷嚥下障害の経験があると答えた
のは153名であった。患者の年齢は8割が70歳以上、摂⾷嚥下障害を引きおこした薬剤は、
抗精神病薬、抗不安薬、睡眠薬、抗けいれん薬、抗うつ薬、認知症薬で、薬剤のうち最も
多いのは、リスペリドンであった。投与量はほぼ常⽤量。摂⾷嚥下障害発症までの⽇数は7
⽇以内が最も多く、投薬中⽌から回復までの⽇数は14⽇以内が多く、回復しなかったとの
回答もあった。症状は、⾷事中の眠気、動作緩慢、誤嚥、むせ、流涎、⼝腔内残薬、薬の
嚥下動作ができない、であった。【結論】⾼齢者は常⽤量の向精神薬でも、重篤な摂⾷嚥
下障害を引き起こすことがある。今回の調査では、摂⾷嚥下障害発症までの期間が1週間、
回復までの期間が2週間であることが判明した。この期間の慎重投与と臨床的観察が薬剤性
摂⾷嚥下障害の合併症予防に寄与すると考えられる。
薬剤による摂⾷嚥下障害の実態調査と危険因⼦の分析
-摂⾷嚥下認定看護師・臨床薬剤師と介護者の連携による早期発⾒と対応マニュアルに向けて-
③ 5期型嚥下モデルによる各論-05
野﨑 園⼦ ⽒
兵庫医療⼤学リハビリテーション学部
医療科学研究科 教授
桂⽊ 聡⼦ ⽒
兵庫医療⼤学薬学部
講師
【先⾏期-d】
③ 5期型嚥下モデルによる各論-06
【先⾏期-e】
□薬剤性摂⾷嚥下障害の経験があると答えたのは
看護師 104/127 (82%)
薬剤師 7/56 (13%)
その他の医療職 42/48 (87%)
□薬剤性摂⾷嚥下障害の症状(複数回答あり)
⾷事中の眠気 124
動作緩慢 70
誤嚥 67
むせ 66
流涎 46
⼝腔内残渣 42
薬の嚥下動作ができない 32
振戦 23
リスペリドン 76
ハロペリドール 13
クエチアピン 6
チアプリド 6
アルプラゾラム 5
ジアゼパム 5
□原因薬剤上位6位
1-3⽇ 49
4-7⽇ 34
8⽇以降 5
1-3 34
4-7 28
2週間以内 20
数週間から半年 5
回復せず 3
□服⽤開始後、摂⾷嚥下
障害発症までの期間
(判明しているもの)
□服薬中⽌から摂⾷嚥下機
能回復までの期間
【先⾏期-まとめ】
1) 「⾷べる」⾏動を妨げる、意識レベルの問題
!
2) ⾷器を扱う⾏動を妨げる、運動機能の問題
!
3) ⾷欲を妨げる、おいしさの喪失
!
4) ⾷欲を妨げる、胃腸運動の低下
!
5) ⾷べ難い・美味しくないという記憶が⾷欲を妨げる
向精神薬・抗不安薬・睡眠薬、抗コリン薬
抗痙攣薬・抗コリン薬
Znとキレートを形成する薬剤、抗コリン薬
抗コリン薬
NSAIDs、感覚器に影響を与える薬剤
③ 5期型嚥下モデルによる各論-07
【準備期-a】
嚥下できるまで⾷事を咀嚼する段階
(舘村 卓 著,臨床の⼝腔⽣理学に基づく摂⾷・嚥下障害のキュアとケア,医師薬出版より)
咀嚼⾏動
⾷塊形成
咀嚼時の感覚
動作
潤滑性
味覚・嗅覚・知覚
知覚
噛む動作、⾷塊形成・味覚発現に必要な唾液の分泌、
「おいしさ」を得ることや⾷欲を促す(消化管運動を
促す)感覚器刺激への薬剤の影響を考える。
!
この他、⼝内炎や⾆痛などといった⼝腔粘膜異常が咀嚼
運動に悪影響を及ぼす。
③ 5期型嚥下モデルによる各論-08
【準備期-b】
咀嚼⾏動の障害
✓ 各種の向精神薬や、メトクロプラミドやドンペリドンなどの消化管運動 
促進薬の⻑期連⽤に起因する錐体外路障害(遅発性ジスキネジア)。
✓ 先⾏期の障害に続く咀嚼⾏動の緩慢化。
✓ ⼝腔粘膜障害による疼痛が咀嚼⾏動を妨げる。
⾷塊形成不全
✓ 抗コリン作⽤薬や抗ヒスタミン薬、利尿剤などによって引き起こされる、
唾液分泌の低下による⼝腔乾燥症。
咀嚼時の感覚異常
✓ 亜鉛の排泄を促す各種薬剤によって引き起こされる味覚異常。
✓ 抗悪性腫瘍薬による味蕾細胞の障害が引き起こす味覚異常。
✓ 抗悪性腫瘍薬などが引き起こす嗅覚細胞障害もまた咀嚼時の不快感を  
引き起こす。
✓ 向精神薬、ベンゾジアゼピン系の薬剤は、特に⻑期連⽤時に⾆痛をはじめ
とする⼝腔内の感覚異常を引き起こす。
③ 5期型嚥下モデルによる各論-09
【準備期-c】
種類 代表的薬物 機序
⼝
腔
乾
燥
向
精
神
薬
向精神薬 クロルプロマジン,ハロペリドール 中枢神経系の抑制
唾液腺細胞のα,β,M 受容体を抑制
抗うつ薬 三環系抗うつ薬,MAO 阻害薬,四環系抗うつ薬 中枢神経系の抑制
唾液腺細胞のα,β,M 受容体を抑制
躁病治療薬 炭酸リチウム 細胞内モノアミン代謝促進による伝達物
質の減少.受容体感受性低下.
抗不安薬
ベンゾジアゼピン類(ジアゼパム,フルマゼニ
ル,クロナゼパム,ミダゾラム)
中枢神経系の抑制
GABAA/CBR の活性化,PBR の活性化
⼩胞体からのCa2+放出の抑制
PLC 活性の抑制,IP3 の産⽣抑制
抗パーキンソン薬 塩酸アマンタジン
ドパミンの放出促進作⽤・再取り込み 
作⽤・合成促進作⽤によりシナプス
間隙 のドパミン量の増加が起こり、
顎下神経節の節後細胞の D2 受容体に
作⽤して, K+の透過性を亢進するため
過分極がおこり神経伝達を抑制すること
が考えられる.
脳代謝賦活薬 塩酸アマンタジン
利
尿
薬
浸透圧性 D- マンニトール ⾎清浸透圧を⾼めるので,腺房細胞への
⽔の供給が減少する.
サイアザイド
トリクロロメチアジド,ヒドロクロロチアジド,
ベンチルヒドロクロロチアジド ⽔と電解質の輸送系に影響を与え、唾液
の形成が減少する. しかし、唾液腺には
各種利尿薬の作⽤点とは異なる他の輸送
系が存在し、代償性に働くと考えられて
るため唾液分泌の低下は必ずしも顕著に
あらわれない。
ループ利尿薬
フロセミド,ブメタニド,
エタクリン酸
カリウム保持性 スピロノラクトン,トリアムテレン
炭酸脱⽔素酵素阻害薬 アセタゾラミド
川⼝ 充ら,薬物療法と⼝腔内障害,⽇薬理誌127,447­453(2006)より引⽤改変
③ 5期型嚥下モデルによる各論-10
【準備期-d】
種類 代表的薬物 機序
⼝
腔
乾
燥
受
容
体
遮
断
薬
向コリン薬(ムスカリン
受容体遮断薬)
アトロピン,ホマトロピン, 
ピレンゼピン
唾液分泌に関わる受容体を遮断する.β1-β2遮断薬 プロプラノロール
抗ヒスタミン薬 クロルフェニラミン
アドレナリン作動性ニューロン
遮断薬
グアネチジン,ベタニジン, 
デブリソキン,レセルピン
交感神経による唾液分泌を抑制する.
カルシウム拮抗薬
ニフェジピン,ジルチアゼム,
ベラパミル
細胞内 Ca2+の減少による,細胞内情報伝達の低下.
川⼝ 充ら,薬物療法と⼝腔内障害,⽇薬理誌127,447­453(2006)より引⽤改変
⾃律神経遮断薬による⼝腔乾燥症状の発現は顕著で、その作⽤機序も
受容体に対するアンタゴニストとして遮断作⽤を⽰すためである。
!
⼝腔乾燥を起こす薬物は、⼆次的に⼝腔内の機能不全を惹き起こし、
味覚障害、粘膜の炎症、菌交代現象などの原因となる.
③ 5期型嚥下モデルによる各論-11
【準備期-e】 川⼝ 充ら,薬物療法と⼝腔内障害,⽇薬理誌127,447­453(2006)より引⽤改変
種類 代表薬物 機序
味
覚
障
害
抗悪性腫瘍薬 テガフール,メトトレキサート,シスプラチン 細胞障害

Zn キレート
抗菌薬
塩酸テトラサイクリン,塩酸ドキシサイクリ
ン,スルベニシリンナトリウム Zn キレート
抗リウマチ薬 D-ペニシラミン Zn キレート
抗パーキンソン薬 レボドパ Zn キレート,唾液分泌低下
降圧利尿薬 フロセミド Zn キレート,唾液分泌低下
⾎圧降下薬 カプトプリル Zn キレート
冠⾎管拡張薬 塩酸ジルチアゼム,ニフェジピン Zn キレート,唾液分泌低下
抗炎症薬 エテンザミド,アスピリン,インドメタシン Zn キレート
⻭⾁
肥⼤
抗てんかん薬 フェニトイン 線維性増⽣を特徴とする⻭⾁増殖症を惹き起こす.
線維性の増殖の⼀因として,⻭⾁の線維芽細胞の 
コラーゲンファゴサイトーシスを抑制すると考えら
れている.
⾼⾎圧治療薬
狭⼼症治療薬
ニフェジピン,塩酸ジルチアゼム,塩酸ベラパ
ミル
免疫抑制薬 シクロスポリン
⻭の
着⾊
形成
不全
抗菌薬 塩酸テトラサイクリン, 塩酸ミノサイクリン
ハイドロオキシアパタイト結晶構造中にとりこまれ
エナメル質の透過性に影響する.
痛⾵発作治療薬 コルヒチン
胎⽣期,⽣後の⻭の形成期に摂取すると,有⽷分裂
阻害作⽤によって⻭の形成不全をおこす
③ 5期型嚥下モデルによる各論-12
【準備期-f】
⼝腔カンジダ症による感覚異常
✓ ステロイド製剤をはじめとする免疫抑制剤の⻑期使⽤
✓ 化学療法
✓ ステロイドを含む吸⼊薬の⻑期使⽤
✓ ⼝腔乾燥症を引き起こす薬剤
⻑期使⽤:どの程度の期間で起こり得るものなのか、調査はなされていないが、
     薬剤師の感覚では4週以上の使⽤が概ね「連⽤」とされる。
③ 5期型嚥下モデルによる各論-13
【準備期-g】
① 酸化Mgはじめ、粉砕⼀包化された複数種の
薬剤を毎⾷後服⽤した後に放置された義⻭	
② 扁平苔癬型薬疹
※ペニシラミン、カプトプリル、β-阻害薬(プロプラノロー
ルなど)、リチウム、サイアザイド系抗利尿薬(フルセミド
やスピロノラクトン)やエタンブトール
③ ⽪膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョン
ソン症候群)
!
②と③は⼝腔粘膜疾患アトラスより抜粋
②①
③
【準備期-まとめ】
1) 咀嚼⾏動を妨げる
!
!
!
1) ⾷塊形成を妨げる
!
2) おいしさの喪失
向精神薬・抗不安薬・睡眠薬、抗コリン薬

口腔乾燥症を引き起こす薬剤、口腔粘膜を
障害する薬剤(NSAIDs等)
口腔乾燥症を引き起こす薬剤
感覚器に影響を与える薬剤
③ 5期型嚥下モデルによる各論-14
【⼝腔期-a】
咀嚼された⾷物を、⾆と⼝蓋の圧迫⼒と重⼒で咽頭へ送る
段階
(舘村 卓 著,臨床の⼝腔⽣理学に基づく摂⾷・嚥下障害のキュアとケア,医師薬出版より)
筋活動・運動性
潤滑性(⾷塊形成不全)
動作
潤滑性
知覚
覚醒状態や認知機能を障害したり、⼝腔
乾燥症を引き起こす薬剤は、摂⾷・嚥下
の⼝腔期に悪影響を与えることがある。
(Logemann 摂⾷・嚥下障害,J.A.Logemann 著 より)
③ 5期型嚥下モデルによる各論-15
【⼝腔期-b】
半開き
③ 5期型嚥下モデルによる各論-16
【⼝腔期-c】
⼝腔期〜咽頭期において、⼀時的に⼝腔内は陰圧とす
る必要がある。
!
送り込むためには下顎や⾆の⼒(筋⼒)も必要。
!
潤滑性も重要
ただし、癌治療のための放射線化学療法による⼝腔乾燥症を訴えている患者を対象
に、嚥下運動に対する患者本⼈の印象と実際の⾷塊の送り込み時間の相違について
検討した報告では、全員が嚥下困難さを訴えているものの、⼝腔での送り込みに要
する時間は治療前と変化がなかった。
(Logemann JA, Smith CH, Pauloski BR, et al. : Effects of xerostomia on
perception and performance of swallow function. Head Neck. 2001 Apr;
23(4):317-21.
⿐が詰まってたら…?
ただし、関連する他の器官がより強く代償的に
運動している可能性がある(だから飲み込み⾟
さを訴えた?)
③ 5期型嚥下モデルによる各論-16
【咽頭期-a】
咽頭へ送られた⾷塊が⾷道へ、不随意運動により(反射的に)
送り込まれる段階
(野原幹司 編,認知症患者の摂⾷・嚥下リハビリテーション,南⼭堂より)
筋活動・運動性
神経協調性
潤滑性(⾷塊形成不全)
筋⼒
潤滑性
神経
多数の要因、繊細なタイミングを要する神経反射の協調、
連続した筋⾁の収縮運動。それぞれのトリガーは未だに
全てが明らかというわけではない。
③ 5期型嚥下モデルによる各論-17
【咽頭期-b】
ベンゾジアゼピン系薬物
名称で⾒分けるポイントとして、語尾に「〜am」がつく
例)アルプラゾラム、エチゾラム、ジアゼパム、など
リルマザホン(リスミー®
)は体内でベンゾジアゼピン⾻格をもつ化合物に
変化する。ゾピクロン(アモバン®
)はベンゾジアゼピン類似物質という分類。
慢性的な使⽤は顕著な輪状咽頭部協調不能、下部咽頭協調不能、誤嚥など
を引き起こすことがある。咽頭にみられる摂⾷・嚥下障害は、この薬剤の
投与を中⽌することによって軽減されることが多い。
Campbell-Taylor I. Benzodiazepines and pneumonia or aspiration pneumonitis. Thorax. 2013
Jun;68(6):591.
Sliwa JA1, Lis S. Drug-induced dysphagia. Arch Phys Med Rehabil. 1993 Apr;74(4):445-7.
Sokoloff LG1, Pavlakovic R. Neuroleptic-induced dysphagia. Dysphagia. 1997 Fall;12(4):
177-9.
③ 5期型嚥下モデルによる各論-18
【咽頭期-c】
そもそも何故・・・?「3つの“やすい”」
1) 開業医の間では特に安易に処⽅されやすい
2) 肝機能の影響を受けやすい
3) 薬物間相互作⽤を引き起こしやすい
神経・筋協調不能、筋弛緩、鎮静といった作⽤の変化の
モニタリングが把握し⾟い。
摂⾷・嚥下障害
(⾷べない・飲み込めない)
サルコペニア
誤嚥性肺炎
意識レベルの低下(鎮静)
活動性の低下
神経・筋の協調不能
③ 5期型嚥下モデルによる各論-19
【⾷道期-a】
蠕動波運動
下部⾷道括約筋
輪状咽頭筋収縮
⾷塊を、重⼒と蠕動運動により⾷道を下降する段階(不随意)
(舘村 卓 著,臨床の⼝腔⽣理学に基づく摂⾷・嚥下障害のキュアとケア,医師薬出版より)
動作潤滑性
筋⼒
筋⼒神経
平滑筋や神経伝達物質、あるいはその両⽅に影響する薬物は、下部⾷道括
約筋圧を改善したり、あるいは悪化させたりすることがある。
また、薬物は⾷道損傷、胸痛、⾷道炎の原因となったり、胃⾷道逆流を引
き起こしたりすることがる。
③ 5期型嚥下モデルによる各論-20
【⾷道期-b】
⾷道障害
1) ⼼臓肥⼤や腫瘍による⾷道圧迫がある
2) もともと胃⾷道逆流症を罹患している
3) ⼝腔乾燥症を有する、または⽔分を摂らずに服薬する
4) 錠剤が⼤きい
5) 錠剤の溶解率が⻑い(除放性製剤)
❖ 抗炎症薬(NSAIDs)
❖ 酸性刺激薬(テトラサイクリン系抗菌薬、抗がん剤)
❖ ビスホスホネート製剤
⾷道粘膜を刺激、また潰瘍の原因となる薬剤
③ 5期型嚥下モデルによる各論-21
【⾷道期-c】
下部⾷道括約筋圧の低下
❖ Ca拮抗剤
❖ テオフィリン
❖ 亜硝酸剤
❖ ベンゾジアゼピン系薬剤
❖ ジフェンヒドラミン
❖ プロプラノロール・アテノロール
❖ フェノバルビタール
③ 5期型嚥下モデルによる各論-22
まとめ
1. 意識レベルに影響を与える薬剤は主に先⾏期〜準備期に
影響を与える
2. 消化管機能の低下は先⾏期(意欲)にも影響する
3. 運動機能に影響を与える薬剤は先⾏期〜準備期(咀嚼・
送り込み)に影響を与える
4. 潤滑性に影響を与える薬剤は5つのどの時相にも影響
を与える
5. 感覚器が冒されると準備期だけでなく先⾏期(⾷欲)
にも悪影響をおよぼす
6. 筋⼒の低下に関連する薬剤はどの時相にも悪影響をお
よぼす
7. 抗コリン作⽤薬は全ての時相に悪影響をおよぼす
8. 向精神薬・抗不安薬のなかでは特にベンゾジアゼピン
系薬剤に注意が必要
9. ⾷道期の影響は⼝腔内にあらわれることが少なくない
3点 2点 1点
アミトリプチリン(トリプタノール
アトロピン製剤
イミプラミン(トフラニール
オキシブチニン(ポラキス
クロルフェニラミン製剤
クロルプロマジン(コントミン
シプロヘプタジン(ペリアクチン
ジサイクロミン(コランチル
ジフェンヒドラミン(レスタミンコーワ
チザニジン(テルネリン
トリフロペラジン(⼀般名で販売)
ヒドロキシジン(アタラックス
ヒヨスチアミン製剤
フルフェナジン(フルメジン
プロメタジン(ピレチア
ペルフェナジン(ピーゼットシー
メクリジン
!
※国内では乗り物酔い等に使⽤される⼀般⽤
医薬品に配合されている
アマンタジン(シンメトレル
オランザピン(ジプレキサ
シメチジン(タガメット
セチリジン(ジルテック
トリプロリジン(ベネン
トルテロジン(デトルシトール
ノルトリプチリン(ノリトレン
バクロフェン(リオレサール
プロクロルペラジン(ノバミン
ロペラミド(ロペミン
ロラタジン(クラリチン
クロザピン(クロザリル
エンタカポン(コムタン
カルビドパーレボドパ(ネオドパストン
クエチアピン(セロクエル
セレギリン(エフピー
トラゾドン(デジレル
ハロペリドール(セレネース
パロキセチン(パキシル
プラミペキソール(ビ・シフロール
ミルタザピン(レメロン
メトカルバモール(ロバキシン
メトクロプラミド(プリンペラン
ラニチジン(ザンタック
リスペリドン(リスパダール
表1.Anticholinergic Risk Scale
Rudolph	JL,	Salow	MJ,	Angelini	MC,	McGlinchey	RE.: The	anticholinergic	risk	scale	and	
anticholinergic	adverse	effects	in	older	persons.	Arch	Intern	Med.	2008	10;168	(5)	:508-13
④ 薬効分類による各論-01
抗コリン作⽤薬-a
④ 薬効分類による各論-02
抗コリン作⽤薬-b
意識レベル
消化管
唾液腺
⾻格筋
不随意筋
⇒⾷事⾏動の停滞、誤嚥
⇒⾷欲低下、胃⾷道逆流
⇒⾷塊形成不全、感覚器異常
⇒⾷事⾏動の障害、誤嚥
⇒誤嚥、胃⾷道逆流
多くは⽤量依存性、また複数種の組合わせにより
発⽣しやすくなる
※投与開始直後から顕われやすい。⻑期連⽤によって発⽣するケースは、体内蓄積や
相互作⽤、⽣理機能の低下により薬効とのバランスが保てなくなったことなどが考え
られる。
※⾼齢者はもともと⽔分保持量も少ない、またアセチルコリンの保有量が低下してい
るため、容易に影響を受ける。⼝腔乾燥は中⽌後も治癒し⾟い。
減量 中止 変更
④ 薬効分類による各論-03 向精神薬-a
薬物
(代表的商品名)
※
⽤量/⽇
摂⾷・嚥下障害発⽣のリスク その他の副作⽤
鎮静
※※
EPS
※※※
ACH
※※※※
B/P
体重
増加
痙攣 不整脈
オランザピン
(ジプレキサ)
5~20mg +++ 0 ++++ + ++ 0/+ +
クエチアピン
(セロクエル)
50~800mg ++ + ++++ +++ + 0 +
リスペリドン
(リスパダール)
4~16mg + +/++ 0 +++ + 0 ++
アリピプラゾール
(エビリファイ)
15~30mg + + ++ + 0 0 +
クロルプロマジン
(コントミン)
30~800mg +++ ++ ++ +++ 0 +++ ++
ペルフェナジン
(ピーゼットシー)
12~64mg ++ ++ + + 0 0 +
ハロペリドール
(セレネース)
1~15mg + +++ + + 0 0 0
ピモジド
(オーラップ)
1~10mg + +++ + + 0 0 ++
※分服、※※錐体外路症状、※※※抗コリン作⽤、※※※※起⽴性低⾎圧
0:副作⽤発⽣の可能性はほとんどない、+:副作⽤発⽣の可能性がわずかにある、
++:副作⽤発⽣の中等度の可能性がある、++++:副作⽤発⽣の可能性が特に⾼⽤量では⾼い、
++++:副作⽤発⽣の可能性が⾮常に⾼い
④ 薬効分類による各論-04
向精神薬-b
⻄窪 加緒⾥, 兵頭 政光. 向精神薬による薬剤性嚥下障害例の検討.⼝腔・
咽頭科. Vol. 17 (2004-2005) No. 3 P 399-405
向精神薬の投与により嚥下障害をきたした15例について臨床的検討を⾏った.
症例は男性9例, ⼥性6例で年齢は平均65.6歳であった.原疾患はうつ病が10例
と最も多く, その他は, ⾮定型精神病, ⾝体表現性障害, アルコール依存症など
であった.全例がベンゾジアゼピン催眠鎮静薬, 抗うつ薬, 抗精神病薬などを1種
類以上投与されていた.6例では嚥下性肺炎の既往があった.嚥下造影検査では多
くの例で咽頭クリアランスが低下しており, 8例で明らかな誤嚥を認めた.また,
造影剤の⼝腔移動時間が有意に延⻑しており, これらの結果, ⼝腔期および咽頭
期嚥下が障害されていた.投与薬剤の減量や変更が⾏えた症例では, 嚥下機能の
改善が得られた.
表3.嚥下造影検査の定量的評価
⼝腔移動時間(秒)
咽頭移動時間(秒)
咽頭挙上遅延時間(秒)
嚥下障害例
(n=14)
対照群
(n=10)
0.67±0.48
0.38±0.17
0.44±0.38
0.24±0.09
0.24±0.11
0.21±0.06
※
※:p<0.05
④ 薬効分類による各論-05
抗コリン作⽤薬ならびに向精神薬による摂⾷・嚥下障害は⼀般的に
は可逆性であり、中⽌・減量などと対処することで機能が改善する
と⾔われている。
ただし、分泌腺に影響するような⼝腔乾燥症や、化学療法の有害事
象をはじめとする細胞障害によって引き起こされる、感覚器異常の
治癒率は悪く、40%以下という報告もある。
外来・在宅医療現場において、⼝腔乾燥症が関連する味覚異常、
⾷欲不振、⼝腔カンジダ症は決して稀な有害事象ではなく、早期に
対処する必要があるものと考える。
⼝腔粘膜炎の発症頻度が⾼い抗がん剤
⽣⾷450mL
ロペミンカプセル2〜6Cap
グリセリン50mL   等々
④ 薬効分類による各論-06
【対策】
1)抗コリン作⽤薬 ⇒ 減量・変更・中⽌
・⼝腔乾燥症に対して、中⽌後の治癒率は決して良好ではない。
(おおよそが1〜4ヶ⽉、1年経過しても治癒しない報告もある)
・消化管運動の低下に関しては2週〜3ヶ⽉で軽快する報告が多い。
・意識レベルでは、中⽌・減量後速やかに〜1ヶ⽉に改善する報告が多い。
!
2)ベンゾジアゼピン系薬剤
・各種の悪影響は上の抗コリン作⽤薬に準ずるケースが多い。
・錐体外路障害はハロペリドールなど他の薬剤によって改善する報告もある。
!
3)味覚異常
・治癒率は総じて低い(40%以下の報告が多い)。
・⼝腔ケアを併⽤して改善したという報告もある。
・⾎清亜鉛の低下と⼝腔乾燥症と、原因を鑑別する必要がある。
・今後は⻭科⼼⾝症を視野に含めた介⼊・原因究明も必要と考える。
!
4)嚥下障害(ベンゾジアゼピン系薬剤・抗コリン薬)
・⼝腔期〜咽頭期の障害について、その多くが減量・中⽌によって改善している。
・サルコペニアに⾄ったケースではリハビリテーションも必須となる
2011〜14年に肺炎で⼊院した65歳以上の連続症例370例が対象(単施設)。
⼊院から2⽇以内の経⼝摂取開始(早期経⼝摂取)群について、⾝体機能(寝たきり状態の有無)
と退院時の予後の関連を評価した。  
早期経⼝摂取群(201例)はそうでない群(3⽇以上の絶⾷管理,169例)に⽐べ、退院時の経⼝
摂取率が有意に⾼く、⼊院期間が有意に短縮した。
寝たきりの有無が予後に対して影響が⼤きいことが⽰唆された。
⑤ まとめ-01
Koyama T, Maeda K, et al: Early Commencement of Oral Intake and Physical Function are Associated with
Early Hospital Discharge with Oral Intake in Hospitalized Elderly Individuals with Pneumonia. J Am Geriatr
Soc 2015; 63: 2183-2185
2011〜14年,同施設に⼊院した65歳以上の誤嚥性肺炎の連続症例331例(男性165例,⼥性
166例,平均年齢85.7±7.7歳)。
⾼度の嚥下障害や⼊院直前の嘔吐、3L/分以上の酸素療法を受けている患者は経⼝摂取が難しい
との理由で除外されている。
禁⾷群では早期経⼝摂取群に⽐べ、⼊院⽇から1週間の栄養摂取の有意な悪化(P<0.005)、
治療期間の延⻑〔禁⾷群 vs. 早期経⼝摂取群の治療⽇数中央値(50% treatment length),13
⽇(95%CI 12.04〜13.96⽇)vs. 8⽇(同7.69〜8.31⽇),P<0.001〕の他、治療期間中の
嚥下機能の有意な悪化(P<0.001)が⾒られた。
⑤ まとめ-02
Maeda K, et al :Tentative nil per os leads to poor outcomes in older adults with aspiration pneumonia.
Clin Nutr. 2015 Oct 9. p245-9.
⑤ まとめ-03
⑤ まとめ-04
単⼀の疾患・症状に対して
画⼀的に対処するのではなく、
対象患者のポテンシャルを最⼤限に引き出す薬物療法を
廃⽤症候群(disuse syndrome)
筋⼒低下、筋萎縮
関節拘縮、変形
⾻粗鬆症(廃⽤性⾻萎縮)
最⼤酸素摂取量低下
頻脈、起⽴性低⾎圧
沈下性肺炎
深部静脈⾎栓症状
尿路系結⽯
褥瘡
消化管機能低下
⽪膚萎縮、嵌⼊⽖
耐糖能異常
意識低下
精神活動性低下
寝たきり
使いにくい
使わない
さらに
機能低下
活動障害
廃 ⽤
【摂食嚥下リハビリテーション学会eラーニングテキストより】
薬剤がこれらの悪循環を
助⻑していないか?
⑤ まとめ-05
果たしてその薬は無罪か?
意識レベルの低下・せん妄
⾷欲不振(嘔気・胃部不快感etc)
認知症と味覚障害等のMix
⼝腔ジスキネジア
⼝腔乾燥からの咀嚼困難・義⻭不具合
神経難病のコントロール不良
間違った⾷事介助(とろみ剤)
薬のためのケアではない
ケアのための薬であるはず
⑤ まとめ-06
スクリーニング
アセスメント
ケアプラン
モニタリング
⑤ まとめ-07
あたりまのことを、あたりまえにできる空気を
気付く
繋げる
成 果
Sense
Community
Outcome
健全な⼼、知識、教養・雑学
多職種交流、研究会・学会、飲み会
専⾨性(知識)、技術、態度
連携のキーワード
⑤ まとめ-08
薬届

だけ

けた

でい

はも

あの

りは

ま 

せ

ん。

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